事件概要:
千葉県浦安市東野地区を含む埋立地で、液状化対策として地中に固化剤を注入する工事が計画されているが、住民合意が難航し進展していない。東日本大震災では市域の86%にあたる約1455ヘクタールで液状化被害が発生し、特に985ヘクタールで地籍調査が必要とされる。市は約460回にわたり説明会を開き、地区ごとに所有者全員の合意を目指すが個別負担額100万~200万円に不満の声が強く、計画の実施は1地区33戸に留まった。他県でも住民負担への反発が原因で計画の遅れが目立つ。こうした問題は全国的に広がっており、被害予測地域での対策が課題となっている。

コメント:
液状化対策の停滞は、自然災害に脆弱な地域において重大な社会問題です。
まず、状況を振り返ると、東日本大震災で壊滅的被害を受けた浦安において、12年が経過しても対策が大きく進んでいない現状には疑問を感じざるを得ません。これは地方自治体の限界を露呈しており、国レベルでの取り組みの欠如が背景にあります。
本質的な問題は2点です。一つは「住民の個別負担が過剰であること」。もう一つは「地域コミュニティの対立と分断が深まる仕組み」です。高額な費用が家庭にのしかかる上、合意形成が完全に住民任せになっている点では、制度としての設計ミスが明白です。
解決策として、まず国主導で全額もしくは大半を補助する新たな仕組みを設けることが必要です。また、工事対象の公正な優先順位づけや一部強制力の導入を検討し、それに基づき迅速に作業を進めていくことが現実的です。さらに、住民同士が対立する前に、専門のファシリテーターを介在させた円滑な合意形成のプロセスを設けるべきです。
液状化被害は一人一人が抱える個別課題ではなく、一地域全体が直面する社会的な脅威です。全ての住民が将来目指す「安全な暮らし」と、今の停滞した現状を比較したとき、この問題を放置する余裕はありません。
一歩を踏み出さなければ「次の震災」が待つだけなのです!
ネットからのコメント
1、浦安市の大規模な埋立地開発を行ってきた主要な事業者には三井不動産グループがあって、震災後に住人が液状化の可能性がある地盤であるにもかかわらず、十分な対策を講じなかったと三井不動産や関連会社を提訴しましたが、住民側の訴えは最高裁で退けられ、開発業者の損害賠償責任は認められませんでした。この事は大きな社会問題となって、その後の不動産開発における地盤調査や液状化リスクへの説明や地盤改良といった対策が厳格化される契機となったようです。少なくとも今後に住宅を購入する人は各種のハザードマップと共に確認しておくべきことのように思います。
2、埋立地に土地買うって事は液状化するって事と同義なんだけど、正直1-200万の負担はいやでしょう。ただ、液状化対策出来なければ良い値でのリセールも相続も難しいです。もちろん耐震化や長期優良化リフォームもほぼ無意味に成ります。残念ながら生涯を終えるまでその家に住むしか無いでしょうね。
3、浦安の舞浜あたりで倉庫業を営んでいる知り合いがいるが、震災によって土地がでこぼこになり、輸送トラックが倉庫に着いてもトラックの開閉部と倉庫の搬入口の高さが合わないために、荷物の搬入出に非常に苦労していたことを思い出しました。
費用負担があるのは確かに人によっては厳しいのかもしれませんが、地盤沈下や隆起が起きるとそれこそ住めなくなる可能性があるので難しいですね。担当者の苦労は相当なものでしょう。
4、今後各市は雨による浸水ハザードマップのほかに地震が発生した際の過去の液状化発生地域のハザードマップも併せて作る必要がある。もうこれからは地方公共団体は人口減少が進み財政格差が発生する筈だ。災害が発生するたびに多額の補助金を国と地方自治体で住民に負担するにも交付金額に限度がある。公平性の面からも問題が発生する。景気が良い時や高度経済成長期は良かったが今後はそんな時代は望めない。また不動産の販売情報にも必須にすることも必要だ。早急に市役所や法務局に行けば閲覧できる様にして欲しいものだ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/6909e51baed8dc5b382c8675f4b5762e13a5e440,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]