事件概要:ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で生産された原油を積んだタンカーが、日本に到着することが明らかになった。輸送の要衝であるホルムズ海峡が封鎖された状況下で、ロシア産原油の調達は今回が初。この原油は石油元売りの太陽石油が調達し、愛媛県に到着する予定。サハリン2はロシア政府系ガス大手「ガスプロム」が主導し、日本の三井物産と三菱商事が参画している開発プロジェクトである。4月下旬にサハリンを出発した原油タンカーが、ホルムズ海峡の封鎖が続く中で原油調達多角化の一端を担っている。

コメント:今回のロシアからの原油調達には、経済的な選択肢の幅を広げる狙いが見えるものの、いくつかの重大な問題点が浮き彫りになっています。まず、エネルギー供給を中東地域に依存するリスクが顕在化したにもかかわらず、危機回避策としてロシアへの接近が進んでいることは地政学的なバランス調整の難しさを露呈しています。
ウクライナ侵攻を理由とする制裁が進む中、国際的な倫理感との乖離が起きている点も無視できません。
問題の本質として、輸入先の多角化が急務とされていたにもかかわらず、新たな依存の側面を生み出していることは公平性と倫理観の面で調整不十分です。また、国際社会の連携が欠如している中、日本が主体性を強く保つべき時期に、ロシアとの協力が特異的な形態を取ることは長期的なエネルギー政策の弱点を象徴しています。
解決策として、代替エネルギーの開発を加速する技術投資が重要です。また、ホルムズ海峡の封鎖に対応する国際的連携を強める外交努力、そして国内調達可能なエネルギー資源の活用を拡大する取り組みが必要です。さらに、制裁対象外の現状を見直すため、国際的な基準に基づき統一した経済政策を議論する場を持つべきでしょう。
エネルギー供給は国家の根幹に関わる問題です。多角化の名の下で倫理観が失われると、結局は国家全体が地政学リスクに翻弄される結果となります。今こそ、持続可能な未来の構築を視野にいれた選択肢が求められるべきです。
ネットからのコメント
1、アメリカから輸入している原油と同じ扱いで、中東からの原油量全体ではなくて、一部の代替なのだろうでも、無いよりは遥かにマシだ。2022頃、"正義"やら"欧米との関係"を理由に、サハリンプロジェクトの見直しや撤退を声高に叫んでいた有識者はいた(Web魚拓もそれなりに残っている)。一方、中東に何かあった時のバックアップの必要性は当時も議論されていた。関係者(政府、経産省、外務省、商社、etc)も、そういう懸念/判断から、欧米と交渉してなんとかロシア産原油ルートを残したのだろう。当時の判断は、本当に正しかったと言える。
2、ウクライナの問題さえなきゃロシアと日本はすぐ近くの国なんだから、今回の様に今後もお互い協力できると良いんだけど、早くウクライナとロシアの戦争を止めて欲しい。イランとアメリカの問題も解決してホルムズ海峡封鎖の解除。世界各国が良好な関係に戻る事を願う。
3、そもそもサハリン2は、ガスプロム主導とはいえ、三井物産や三菱商事が出資して権益を持っている、日本側の持ち分のある資源でもあるわけです。
だから制裁対象外になっているし、完全にロシア依存とは性質が違う。加えて、ホルムズ海峡が不安定な状況では、中東一本足打法の方がリスクが高い。むしろ供給源を分散させる意味で、既に権益を持っているサハリンから調達するのは合理的です。感情論で切るより、「どこからなら安定して持ってこられるか」という対応ですね。
4、これは、交渉する経産省や政府は複雑な思いだったろうね。戦争ではウクライナ側につきロシア批判してるし。背に腹は代えられないというのはこの事か、、でも、国民生活のためよく頑張ったと言いたい
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d0553f6f522d47bce99f828e61e19aa4ed44588f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]