政府が再審制度を見直す刑事訴訟法改正案を閣議決定しました。この法案では、再審開始に対する検察官の抗告を原則禁止としつつ例外的なケースで許可する仕組みが盛り込まれています。また、再審請求審において証拠開示を制度化し、裁判所が「関連する証拠」の開示命令を出せるルールを明記。しかし、その「関連する証拠」の範囲が曖昧で、適切な救済が損なわれる懸念も指摘されています。さらに、開示された証拠の目的外使用を禁止し、違反時の罰則を設ける内容も含まれています。この改正案成立は、1948年の刑事訴訟法制定以来、冤罪救済制度の大きな転換点になる可能性がありますが、一部内容は法律専門家や支援団体から懸念が挙げられています。

太平洋戦争後の制定から一度も大きく変わることがなかった再審制度に、ついに見直しの兆しが現れたのは喜ばしいことですが、その内容が抱える矛盾や不十分さを見ると素直に評価するのは困難です。
冤罪の長期化を招いていた検察官抗告の原則禁止は画期的であるものの、例外を設けたことでこの制度の本質的変革への期待に冷水を浴びせる結果となっています。「十分な根拠」の定義が適切でなければ、再び濫用される可能性が大いにあるのです。さらに、証拠開示の範囲設定が裁判所に委ねられることや目的外使用への過剰な規制は、透明性と公正さを確保する障壁となり得るでしょう。
解決策の一例としては、1つ、例外規定を明確化し、抗告の条件を厳格化すること。2つ、証拠開示範囲を国会の議論によって拡大し、再審請求の目的に沿った限定的使用に留める規定を設けること。そして3つ、再審制度全体の構造改革を学識経験者や冤罪被害者の声を基に読み直すべきです。これらの措置を講じなければ、名ばかりの改革にとどまる危険性がぬぐえません。
国民の基本的人権と冤罪被害者の尊厳を守るには、ただ触れるだけの再審制度見直しではなく、実効性ある法改正が必要です。制度的欠陥が社会的正義を損ね続ける状況をいち早く断ち切るべきだと強く主張します。
ネットからのコメント
1、検察や警察には絶大な権限があり多くの証拠を収集できるのだから、その証拠はきちんとすべて開示するのが筋ではないでしょうか。当事者主義だからといって、検察側が不利な証拠を開示しないなら、被告側や弁護士にも検察並みの権限を与えないとフェアではないのでは?被告側や弁護士側は個人なので自身の身を守ることだけ考えれば良いが、検察や警察には絶大な権力があるのだから、まずはフェアな結果が出るよう努める義務があると思う。ましてや、検察や警察のプライドのために冤罪を生み出すなど許されない。
2、検察が立件すると、ほぼ100%有罪になることが異常だ、と思わない日本人が異常だ。刑事事件については、裁判所が全く機能していないことに恐怖を感じないのも異常だ。検察官、警察官は基本的に正義だと信じていますが、毎日のように報道されている、イジメの隠蔽、教員の児童へのセクハラ、性犯罪を見ると、そろそろルール、体制の変更が必要だ、と感じます。
3、警察・検察が悪いことをするはずがないという、性善説に立った法案など意味がない。
実際に冤罪は多数 起きているんだし、被告に有利な証拠は以前から隠してきた。つまり 悪いことをしていたことが明らかになった。検察官の在任中に責任を問われないよう裁判の延期も図っている。無実の人が犯罪者扱いされているのに。 性悪説に立った 法律の見直しが必要だというのが、今回の改正の趣旨。抜け道があっては意味が無い。 犯罪の証拠は そもそも警察と検察のものではなくて、公的なもの。しかも、開示してくれなければ再審の証拠になりうるかどうかはわからない。全ての証拠を開示しても、無罪たる証拠が見つからなければ再審にはならないし、最新になったとしても結局その人が犯人ならば有罪になるだけ。
4、今回の内容でもまだまだ検察や警察側の権限は強いがでも、抗告を原則禁止にまで与党が持って行ったことは評価できるかと思う。今後も議論は続くし証拠の開示など更に議論を深めていかなければならないと思うが、今回、風穴を開けたことは大きい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/04e6679af17b1d23f7b4f6888f705e88fac5301e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]