2023年、日本の食品ロス量は約464万トンで、国民一人当たりがお茶碗1杯分を日々無駄にしている計算となる。そのうち約半分を占める事業系食品ロスを削減する動きとして、フードロス削減アプリが注目されている。日本発の「TABETE」や北欧発の「Too Good To Go」は、消費者が定価の半額以下で食品を購入できる仕組みを提供して急速に普及し、リリース1週間で25万人のユーザー登録を記録した。店舗側は廃棄コスト削減と新規顧客獲得、環境配慮型ブランドの構築につながる一方、低価格依存による通常商品の売れ行き減少など課題も指摘される。

フードロス削減アプリの急速な普及は、社会課題に対する新しいアプローチとして評価されるべき一方で、問題の本質に十分向き合っているかは疑問が残る。このシステムの成功は、食品ロス削減を「収益化」した点にあるが、その一方で、不均衡な食品需給や過剰生産といった根本的な課題の解決には至っていない。
消費者が商品を「福袋感覚」で楽しむ一方、食品ロスを生んだ背景には、過剰な在庫や過剰生産を是正しない事業者の習慣やシステムが大きく影響している。
課題解決のためには、以下の具体案が考えられる。第一に、流通業者が在庫管理を最適化し、過剰生産の回避を目指す取り組みを推進すること。第二に、行政が企業に対して透明な食品ロスデータの報告を義務付け、実態の把握と対策の促進を図ること。第三に、消費者教育を通じて「安さ」だけでなく、「なぜそれが余るのか」を知る機会を提供することだ。
短期的な経済メリットにとらわれず、本当に持続可能な未来のために、フードロス削減アプリは我々全体の意識変革への道筋であるべきだ。このビジネスモデルが社会貢献を超え、プロフィットだけではなく「効率化した消費文化」を築く一助となることを切に願う。
ネットからのコメント
1、何でもそうだけどサービスが定着してくると今度は「それ用」の商品が出てくる可能性がある。アウトレットパークに入ってるテナントの多くがアウトレット用に商品を作っているのと同じように。
フードロス削減の企業と消費者のマッチングは素晴らしいと思うが、そこに「利益・商機」を求めてそれ用の商品を提供する企業が入り込むならそれは新たなフードロスになりかねない。プラットフォーム側も企業なので利益の為にそこに目を瞑るのか、いずれにせよしっかりした制度運用が絶対必要だと思う。
2、あるスーパーのパン屋さんは一切のセールをやめたと聞いたたことがあります。それ狙いの人ばかりになって、本来の商品や値段で売れないからだそう。フードロス解決だけでなく、その商売が成り立つのかという問題にもなる。そのうち、このアプリの問題点も出るでしょうし、さじ加減を考えたりコントロールしたりするシステムも求められるかと。
3、廃棄が減るなら良いサービスだとは思うけど、安さやお得さに釣られて本来は食べなかったはずのものを無駄に食べるという消費行動が増えてしまう。お得という感覚はある意味毒でもある。ちゃんと考えて必要なものを必要なだけ適切に購入し、消費するのが一番賢いと思う。
4、去年までカナダに住んでいた時に利用したことがあります。
海外では、フードロス削減目的としてその日の余り物を袋に詰め込んでくれる、中身は選べない福袋のようなものを安く買えるというものですが、日本ではどうなるでしょうか。まだ分かりませんが、安く買えるのを目的として、安くなった時間帯にのみ、客が殺到し昼にはガラガラ…なんてことにはならないといいのですが。ましてや中身選べるとなると意味がないような気もします。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/433095733d1f26bd9d793f9195528c18b9c7d350,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]