2025年末の世界の政府および民間債務は前年末比約29兆ドル増の348兆3000億ドル(約5京4000兆円)となり、過去最高を更新すると国際金融協会(IIF)が報告しました。この増加のペースはコロナ禍以降で最も速い水準にあります。主な要因は、防衛費の拡大、人工知能(AI)関連の投資、エネルギー安全保障、および強靭なインフラ構築への資金投入です。今後もこれらの分野への対策が求められる中、債務のさらなる増加が避けられない状況です。

この報告は、私たちが直面する経済現象の異常さを鋭く照らし出します。危機の本質は、制度的無策にあり、巨額債務による経済の不安定化が現実問題となる恐れを孕んでいます。具体的には、第一に、多額の防衛費は国際摩擦を解決するよりも長引かせるリスクがあります。第二に、効率的なエネルギー政策が明瞭でない中での投資は、債務の用途が非効率になるリスクを高めます。
第三に、インフラ整備も一部を除いて投資効果が不十分な可能性があり、世界的な不均衡を助長します。
これを防ぐためには、まず国際的な協調を強化し、紛争解決や効率的な資源配分に取り組むべきです。また、AI・エネルギー分野の投資には、将来の収益性を精査した透明な枠組みを構築する必要があります。そして、インフラ投資においては、短期的コスト削減を求めるだけでなく、持続可能な政策を推進すべきです。
債務の急拡大が示唆するのは、私たちが目先の利益や防衛的姿勢のみに囚われている現実です。そして、それが不安や不公平をもたらす以上、この状況を変革するのは私たち自身の責務であるべきです。
ネットからのコメント
1、裏を返せば、世界の債権 (もしくは投資額) も過去最高の5京円であり、それだけお金を貸している人、債権という財産を持っている人が居るということになる。世界の経済が成長すれば、そうやって債権も債務も増え続けるのは当たり前であり、全然悲観することでは無いと思う。
2、債務は「誰かの資産」でもあるため、もし仮に世界全体でゼロ(完済)にするとその資産もゼロになるという事になりますよね。
ここで重要なのは債務の持続可能性(返済能力に対して過大でないか)であり、必ずしも記事で言われている絶対額ではないと思うのです。要は適切な水準の債務は経済成長の燃料にもなり、それが長く持続する事が重要だと思います。
3、各国が防衛費を増やしているのは現実だし、欧州はウクライナ情勢以降、軍事予算をかなり積み増している。米国も高水準を維持、日本もGDP比2%を目安に引き上げる流れだ。生成AIの広がりでデータセンター需要も急増し、電力や半導体への投資が続いている。エネルギー安保や老朽インフラの更新も。こうした分野は一過性の材料ではなく、政策と直結した長期資金が入りやすい。実際、防衛や電力、半導体関連は受注残や設備投資計画が積み上がっている。相場に波はあるが、国策と安全保障が絡むところは資金が途切れにくい。当面はこのあたりが相場を下支えし、牽引の中心になっていく可能性は高そうだな。
4、債務が過去最高と聞くと不安になるが、数字の大きさだけでは判断できない。問題は「何に使われているか」。防衛、AI、エネルギー、インフラ――いずれも将来の生産力に直結する分野。
借金が悪いのではなく、成長を生まない借金が問題。世界は今、“消費のための債務”から“競争力確保のための債務”へ移行している局面とも言える。ただし金利が高止まりすれば利払いが重荷になる。拡大よりも持続可能性が試される段階に入ったと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a19a3d32023ad487990472056350dcfe309e63d2,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]