東日本大震災が襲った2011年3月11日、宮城県東松島市の大曲小にいた小学5年生の雁部那由多さん(26)は校舎を襲う津波を前に、助けを求める男性の手を握ることができませんでした。震災後、彼は中学の同級生と書籍「16歳の語り部」を出版し、自分たちの体験を語りました。津波により市街地の約65%が浸水し、1万4千棟以上の家屋が損壊。避難所に物資が届かず大人たちが取り合う様子を見た彼は異和感を覚え、小学校でのトラウマから話せなかった心の傷を書籍を通じて語り始めました。今、彼は災害社会学を専攻し、震災の記憶を語り続けています。

震災は個々の人生に深く影響を及ぼし、多くの方々が悲しみや葛藤を抱え続けています。当時小学生だった雁部さんは、助けを求める手を握れなかったことへの罪悪感を抱えながら、震災の記憶を語り部として発信してきました。
これは、失われた命に対する悔恨と残された者としての使命感の表れです。私たちは、そんな彼の心の痛みに寄り添うべき時期にきているでしょう。

震災を経験した者たちの語りは、時に癒しのような役割を果たし、その記憶を共有することで心の整理を促します。そうした中、彼らが感じる罪悪感や悲しみは一人で抱え込む必要はないのです。自身の気持ちを言葉にすることで心が軽くなる瞬間があることを忘れず、彼らを理解し支え合いましょう。また、個々の経験は聞く側にも教訓となり、今後の防災に活かすべきものです。雁部さんたちのように記憶を語り継ぐことが、一人でも多くの命を救う助けになるのです。






ネットからのコメント
1、小学5年生の小さな身体では流される大人の手を取ってあげても一緒に流されて命が無かったことでしょう、非常に苦しくつらいですが、正しい判断だったと思います。でもその記憶と経験は相当に重たいものだったでしょうね、まだ10歳そこそこの子供には重たすぎる。よくこんな重い経験を抱えて頑張ってきたなと感心しますし、あの震災がどれほど多くの人の心に深い傷を負わせたのかとも思いますね。まもなく3.11が来ますが、震災後に生まれた我が子たちにも地震や津波のことを少しずつ教えていこうと思います。
2、幼い小学生の心でどれだけ辛い思いをしたのか。読んでいて涙が出ました。生きていてくれて、ありのままに語ってくれてありがとうございます。あの時あの場にいた生の声こそ、風化させないためにとても大切だと思います。
3、甚大な被害が出た震災ですが当時小学生だった子達がこうやって震災の出来事を未来へ紡いで行くのも大事だと思います。中には思い出したくない方も多いと思いますが。こうやって語り継いで行くことも重要な事と感じます
4、3.11が近いからだろうか、こうした記事を目にすることが多くなった。先日も福島の女性記者が被災した介護の現場を取材した記事を目にした。やはり現地の記者の方は現実をしっかりと見、当時の現実もちゃんと事実として伝えている。マスコミが好む美談ではなくありのままの現実。ありのままの被災者の声。こうした事実をちゃんと伝えることこそマスコミの使命でもあり存在意義だと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ba17674e697b5d12dca612633543befc194639aa,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]