ロシアはウクライナ侵攻を受け、西側の包括的な制裁の影響下で経済維持のため中国への依存度を増している。中国はロシア産原油を割安で購入し、機械類や電子機器を供給することで、ロシア経済を支えている。この関係は中国の経済的影響力を高める反面、ロシアを従属的なパートナーの立場に固定化している。原油価格の低迷とインフレによる消費者需要減少がロシア経済に影響を及ぼしている。

ロシアと中国の関係は互いに利益をもたらすものの、非対称である。中国はロシア産原油をヨーロッパの顧客が買わなくなった分を相殺するほどの規模で購入し、ロシアは西側の制裁で遮断された高度な中間財を中国から依存している。この動きは2000年代のロシアの高付加価値製品の輸出状況と比べ、両国関係が大きく逆転していることを示している。

ロシアが中国への依存を強める現状は、異常だと言わざるを得ません。かつての輸出優位が失われ、ロシアは「従属的なパートナー」に縮小しています。制度上の欠陥として、ロシアは自国の経済を多様化させ、中国への過度な依存から脱した戦略を再構築する必要があります。まず、技術革新を促進し内需を拡大することで経済基盤を強固にすること、次に、石油や天然ガス以外の産業を育成し、輸出品を多角化すること、最後に、西側諸国とも関係改善を図るべく外交戦略を見直すことが求められます。

今のロシアは一方的な依存構造に囚われ、自国の経済主権を失う危機に直面しています。より自立的な国へと進化しなければ、国際舞台での影響力を取り戻すことは困難です。

ネットからのコメント

1、表題にある「ロシアは中国を必要としているが、中国はロシアを必要としているわけではない」という構図は、そのまま日本と米国の関係にも当てはまるのではないでしょうか。それは、トランプ大統領が、日本との同盟関係よりも中国との経済的な「ディール」を優先している状況を見れば明らかです。日本も安全保障を、いつ『梯子を外される』かも分からない米国のみに委ねるのではなく、「自分の国は自分たちで守る」、つまり、原子力潜水艦の保有や核武装をも検討するなど防衛力を強化する必要があると思います。「日本に侵攻すれば自ずからも、それ相応の甚大な被害を受けることを悟らせる それが最大の抑止力となる」はずです。沖縄や北海道が北方領土と同じ轍を踏まないためにも…

2、中国がロシアに日本侵攻を依頼したら実行に移される環境は整っているこの場合北朝鮮も呼応するだろうその三国と同時にことを構える気は今の米国にはないように見えるしかし中国に宥和的な態度で臨むと内側から切り崩されて良いように取り込まれてしまうのは日本だけではなく昨今の諸外国で嫌というほど実例を見てきたどちらにせよ結構危険な状況ではないだろうか

3、元々そんなに仲が良いわけでは無いが反米で一致しているだけだと思います但しロシアがウクライナ侵攻をした事で経済制裁を受けて物価高や資源を販売する事もままならない状況を中国は見ています、だからもし中国が台湾進攻したらロシアの様に経済制裁をかけられて立ち行かなくなる事だけは理解し、侵攻などしないで踏みとどまってくれることを願います。

4、今世紀末までに露は中国の経済的隷属関係に置かれるというのは、さもありなんとは思う。しかし、今後25年というスパンの中では習近平もプーチンも、勿論トランプもいなくなっているので、どんなことが起きるかは分からない。平和な世界のために、米中露においてはもう少しまともな指導者が出てこないかなと願うばかりだ。