駅の無人化を巡って、大分県内の障害者ら6人がJR九州を提訴した訴訟で、大分地裁は23日、原告の損害賠償請求を棄却しました。原告側は、無人化が「移動の自由」を侵害し合理的配慮を欠いていると主張。一方、JR九州は遠隔支援や介助員派遣などを挙げて適切な対応を行っていると反論しました。裁判長は、設備義務の一律的な適用を否定し、JRの対応を一定評価する判断を下しました。しかし、弁護団や原告は判決に強く反発し、引き続き闘う意向を表明しています。

この判決は問題の本質を見誤っていると言わざるを得ません。一見、JR九州の代替措置が「一定程度の配慮」として評価されていますが、それが障害者の移動の自由を実質的に保障するのに十分かは疑問です。無人化で困難を抱える当事者の現状を深掘りせず、設備義務を形式的に回避する解釈は、片手落ちと言えます。
対応策として、第一に、現場の実態を踏まえた個別的対応が必要です。障害者が手続きを気軽に利用できる仕組みへの改善や、よりアクセス可能なインターフェースの導入が求められます。第二に、利用者の声を反映した政策対話を設け、現状の課題を把握しやすい環境を形成するべきです。第三に、地域の公共交通支援策の一環として、民間だけでなく自治体の関与を強化する制度設計が重要となるでしょう。
「インターホンやカメラで充分」とする論理は、本質的に弱者の視点を封じ込めるものです。設備義務という制度の罠に甘んじる現状は、「安全」と「効率」の区別すら曖昧にしてしまいます。我々の社会が、本当に誰も取り残さない仕組みを作り上げ、真の公平性を実現できるのか、まさにその試金石が問われています。
ネットからのコメント
1、JRは障がい者を差別するのではなく合理的配慮の中で支援しようという努力を見せています。事前予約すればいいだけなのに、それさえも不当な差別と叫んでも多くの理解はえられないと思います。駅が無人化されるのは駅員不足や人件費の問題という企業としてどうしようもない事情があるからでしょう。
あまりにも過大な要求を繰り返せば、路線廃止などのサービスの縮小に繋がり誰も得をしません。障がい者側も合理的配慮を超える要求をするのならば自分に出来る努力をしていくべきです。
2、目が見えないことはとても大変なことだと思う。しかし、それを企業に頼りきりにしてしまうのはちょっと違うと思う。企業はボランティアではないので、度を越えたサービスは受けられません。県や市の福祉とよく相談したほうがいいでしょう。
3、原告と担当弁護士のコメントを読む限り、「自分たちが勝つまで裁判を続ける」様に感じたが、それよりも、駅の無人化が進行している他の鉄道会社と、当該地域に住んでいる障がい者の現状を知るべきではないのか。例えば、私が住んでいる愛知では、名鉄もJR東海も無人化された駅が多数あるが、今回みたいな訴訟を起こした事は一度たりともない。それは、会社側がバリアフリー化を進めた事もあるが、利用者が「駅員がいなくなるのは仕方がない」と受け入れた事も大きい。そうした変化を目の当たりにしてきた身からすると、「駅員がいて当たり前」という考え方を改める事も重要だ。
4、棄却は妥当ですね。企業が善意でやっていたにすぎないサービスを享受できてあたりまえに思っているから、民間企業に対して移動の自由を奪うな等と言う発想に至るのではないか?とそもそも疑問を感じてしまった。事前に予約すれば対応はすると言っている訳ですし、面倒くさがるなよと言いたい。そもそも人員削減に至ったのは利用者が少ないからでしょ。つまり原告にも責任の一端はあると言えるのではないのか?
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/fbb1e81a2962b60ed1029c5f32ae4865cce429c5,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]