政府が12日に承認した改正郵便法は、日本郵便が定形郵便物の料金をより柔軟に値上げできるようにする仕組みを導入します。これまで、郵便料金の上限は総務省が設定し、消費者庁との協議や詳細な経営情報の聞き取りが必要で、手続きに時間がかかる問題がありました。新しい制度では、総務省認可のもと、日本郵便が料金申請を行えるようになり、意思決定の迅速化が期待されています。背景には、インターネット普及による手紙需要の減少があり、赤字続きの郵便事業の収支改善が求められています。また、料金決定の際、郵便事業のみならず物流事業など関連部門の採算状況も考慮される仕組みが導入され、単なる値上げの連鎖を防ぐ考えです。

この新法の改正には賛否が分かれる側面があります。まず、確かに日本郵便の赤字問題は深刻であり、制度の簡素化による迅速な決定は一見合理的に映ります。
しかし、問題の本質は現在の郵便インフラ運営の収益モデルそのものにあります。一部都市部はともかく、地方や過疎地での郵便業務の不採算は以前から知られる課題です。値上げの頻度が増せば、消費者に過剰な負担を強いる可能性があり、さらなる郵便離れを引き起こす矛盾が生じるでしょう。また、具体的な値上げの適用条件や監視体制が現状不明確で、透明性の欠如による不信感も懸念点です。
目指すべき解決方法として、以下の3点を提案します。まず、赤字解消の具体的ロードマップを公開し国民に説明責任を果たすこと。次に、地方郵便への特別補助金やICT活用による低コスト運営を検討すること。そして最後に、値上げ申請時の詳細な審査基準を導入し、乱発の抑制を図ることです。
郵便は国民の誰もが享受する公共的サービスです。目先の運営コスト軽減ではなく、持続可能なモデルを構築し、誇れるインフラとしての価値を高める努力が求められています。
ネットからのコメント
1、郵便料金を上げやすくする流れを見ると、郵政民営化の問題を改めて考えてしまいます。民間にしたこと自体がすべて間違いだった、とまでは言わないです。
しかし手紙が減り、人件費や燃料費も上がる中で、どんな制度であっても採算の問題は避けられなかったはずです。ただ、郵便は普通の商品とは違います。儲かる場所だけに届ければよいサービスではなく、山間部にも、離島にも、同じように届くことに意味がある生活インフラです。そこには市場原理だけでは測れない公共性があります。郵政民営化の問題は、民間にしたことそのものより、郵便が持っていた公共性の重さを、市場原理で軽く見積もったことにあるのではないでしょうか。公共性のコストは、民営化しても消えない。その請求書が、今になって料金という形で利用者に届いているように見えます。
2、赤字改善は理解できますが、今回の改正は利用者から見ると「値上げのハードルを下げただけ」に見えてしまいます。手紙の利用減少は以前から分かっていた話で、経営努力やサービス改革より先に制度変更で対応するのは順番が違うのではないでしょうか。
3、利用者からすると、「サービスは変わらないのに値上げ」という印象になりやすく、料金改定のたびに「経営改革が先では」という議論が起きるのは自然なことです。
特に近年は郵便物の減少が構造的な問題になっているため、値上げだけでなく事業モデルそのものの見直しが求められていると言えるでしょう。
4、これはね。終わりの始まりなんだと思う。まず先にやらなきゃいけないこと、切るべき所多いのに値上げして一時黒字にしたって全然ダメだと思うし、物量減ってまた赤字になると思う。ますます一般から郵便使わなくなると思うよ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a69aace897e51c46c1d57a77f7057f6473170b3e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]