高市首相がフランスで15日に始まるG7サミットでエネルギー安全保障に関する3原則を提唱する意向を示した。この3原則は、自由で透明性のある貿易の確保、国際エネルギー機関(IEA)と連携した石油備蓄強化、産油国と消費国の連携で構成される。中東情勢が主要議題とされる中、日本はホルムズ海峡の封鎖問題で最も影響を受けるアジア諸国を代表し、「パワーアジア」を介した石油備蓄や貿易安定性の強化を国際社会に呼びかける見込み。日本政府は、サミット成果文書への提唱内容の反映も目指して調整を進めている。

エネルギー安全保障への取り組みは評価に値しますが、課題が残ることも事実です。まず、日本側が先導する枠組み「パワーアジア」の理念が、実際に他国――特に東南アジア諸国や中東――でどれほど現実的か、具体性に欠けます。「自由で透明性のある貿易」や「輸入量90日分の備蓄目標」といった提言は、一見すれば理想的ですが、果たして当事国間の利害調整や地政学的リスクという現実的課題をクリアできるのか、疑問視されかねません。
まず第一に、ホルムズ海峡の地政学リスクをどう具体的に緩和するのか、制度設計の詳細を国際社会と共有すべきです。第二に、各国政府や関係機関が重視している経済的インセンティブや具体的協力例を示し、「透明性」や「連携」が形骸化しないよう慎重に取り組む必要があります。第三には、備蓄支援の実行性――特に財政や技術的な側面――について明確なロードマップを提示するべきです。
エネルギー安全保障は単に輸入ルートの確保だけでなく、代替エネルギーの開発や、地域間格差の是正とも直結しています。「パワーアジア」を導入するなら、提唱国である日本自身がそのメリットを実証し、範を示すべきです。これこそが、本格的で公平な国際協調への扉を開く鍵となるでしょう。
ネットからのコメント
1、中東情勢が緊迫するたびに、ガソリン価格や電気代の上昇という形で日本国民の生活に跳ね返ってきます。だからこそ、エネルギー安全保障は防衛や経済政策と同じくらい重要な国家戦略です。日本は資源こそ少ないですが、石油備蓄や省エネ技術では世界トップクラスの経験があります。
その知見をアジアや世界に広げようという今回の提案は、日本らしい国際貢献だと思います。こうした分野で日本がリーダーシップを発揮することを期待したいです。
2、高市首相がサミットで提唱する「エネルギー安保3原則」と100億ドル規模の支援枠は、「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」を国民にアピールしたいのだろうが、その戦略には複数の重大なリスクが存在する。東南アジア等のインフラへ投じた巨額資金が、現地の政情不安により回収不能となって国民負担へ跳ね返る懸念があるほか、有事の際、日本への物資供給を優先させるという思惑通りに機能するかは不透明だ。主要国の脱炭素の潮流に逆行して化石燃料支援を強化するため欧州等の反発を招く恐れもある。何より、中国が「一帯一路」などで投じてきた数千億ドルから兆ドル規模の資金力と比較すると、日本の投資額は足元にも及ばず、影響力を切り崩すには力不足である。国内で増税や社会保障負担の議論が続く中、巨額の海外支援を優先することへの説明は不足しており、明確なリターンが見えないまま国民に負担のツケが回る危険性が生じている。
3、良いことだと思いますが、以前から言われている石油輸入地域の分散についても、本腰を入れていかないと、またホルムズのような問題が発生します。原油の質とかいろいろあるとは思いますが、これをクリアしないといつまでも同じことが繰り返されると危惧します。
4、エネルギー安保の最大の要は原発政策の推進です。地下資源に乏しい我が国が生きていく為には原発は必須です。例え福島第一のような事故が再び起きようとも、日本は原発に頼るしか方法がないのです。浜通りのような事案は、日本の発展にとって必要最小限の犠牲であったと考えるべきでしょう。そして、いずれは高濃縮ウランの生成技術を高めることで、核兵器を保持することが最終的な目標になります。核大国日本として、中国とやり合える力を手にするしか、我々が生き残る術はないのです。原子力は日本を支える、未来の明るいエネルギーなのです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/12f961b4991f4336333b1df8960f517e0c4dda6f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]