2026年3月、イランがホルムズ海峡を封鎖したことにより、日本を含むエネルギー輸入国が大きな影響を受ける一方、ロシアが封鎖の最大の受益者となっている。封鎖後、ロシアは1日およそ1億5000万ドルの追加収入を得ており、3月末までに最大49億ドルに達する可能性が報じられている。ロシアは天然ガスの主要生産国であり、ホルムズ海峡に依存しない輸出ルートを持つため、中国やインドからの需要が急増。また、アメリカが一部制裁を緩和したことでロシア産原油の取引が増加した。これに伴い、ウクライナ紛争や中東情勢の行方にも影響が出る可能性が指摘されている。
この事態は、国際社会が持続的に直面しているエネルギー安全保障の脆弱性を改めて浮き彫りにしています。ホルムズ海峡は世界の石油輸送の約20%を占める戦略的要衝であり、封鎖による被害が各国の経済に広範囲で波及している一方で、ロシアが短期的な地政学リスクを利用して一方的に利益を得ていることは著しく異常です。
ここで重要なのは、制度的問題の背景にあるエネルギー輸送の依存構造と、国際的な制裁政策の矛盾です。まず、エネルギー輸送のルート多様化を進めると共に、再生可能エネルギーへの投資を加速させる必要があります。次に、ロシア産エネルギーの購入制限を周到に再設計し、短期的な妥協ではなく恒久的な戦略を構築することが求められます。また、制裁実施国間で透明性の高いルールを整備し、不公平感や抜け道を防ぐ努力が不可欠です。
このような解決策を達成するには、経済合理性を重視するあまり倫理的リスクを軽視する現状の外交政策を改める必要があります。これを怠るならば、ロシアの「漁夫の利」による一方的な勝利が続くばかりか、国際的な信頼関係のさらなる崩壊を招きかねないでしょう。
ネットからのコメント
1、まさに今回の構図は「風が吹けば桶屋が儲かる」を地で行く地政学の連鎖だと感じます。ホルムズ海峡封鎖でエネルギー市場が揺れる中、ロシアが漁夫の利を得ている現実は非常に象徴的です。米国が制裁を部分的に緩和し、結果としてロシアの収益を押し上げている点は、アメリカ第一主義の限界も映しています。
意図せず敵対国を利する構造が生まれています。さらに中東への軍事資源集中により、ロシアは自ら動かず欧米の消耗を誘う形になっており、戦略的には有利な局面です。まさに見えない戦場での主導権争いです。だからこそ日本は、米国依存だけに寄らず、イランとの関係維持や調達先の多角化を進める必要があります。エネルギーは安全保障そのものであり、長期視点の戦略が問われています。
2、こうしてみるとやはり、資源を持つ国は強い。ロシアの原油、中国のレアアースなと・・。日本は資源はあまり無いが、調達先の多角化や水素などの新エネルギー開発、南鳥島冲のレアアース採取などを進めるしかない。国家戦略として総力をあげて進めて貰いたい。アメリカに80兆円投資しても日本の取り分1割みたいなことは悲しすぎる。
3、間接的にロシアを潤す狙いもあったんじゃないのかなトランプのイラン攻撃は。戦争すれば儲かるのはどこかという。戦争を終わらせないためにどうすればいいのかという観点で動いているのでは。米国の戦力が大きく消費されれば仮想敵国である中国なども相対的に旨味があるでしょうね。
日本は中国ともロシアとも関係が悪化してしまったので、否応なく米国に付き合わざるを得ない状況に踏み込んでしまった。エネルギーのサプライチェーン、発電方法の偏重といい、日本政府は何をしていたのかと思う。調達先の多様化も自給化も殆ど進めていない。原油が滞れば火力発電偏重の電力供給にも大きな影響が及ぶ。存立危機事態はこういうことを言うのではないのか?武力的な攻撃による観点しかないからこういう事態に陥る。日米首脳会談でとんでもない手荷物を持ち帰ってこないか非常に心配である。
4、ロシアは、一時的にとはいえ、制裁が解除され、新しい取引先も確保でき、困っている国々に貸しを作ることが出来る。ロシアにとっては、絶好のチャンスとなる気がする。それで得た資金は、ウクライナへの軍事行動に使われるのだろう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/9ceb47765948a71ec93c7b70a31f46ad1158f55b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]