中国の習近平国家主席は新年のテレビ演説で、台湾の祖国統一を「歴史の潮流は止められない」と強調しました。演説は国営テレビを通じて約10分間行われ、中国経済の成長予測である経済規模140兆元をアピールし、これに向けた成果として、2025年に日本に対する戦争勝利80周年を記念する軍事パレードや台湾光復記念日を制定したことを挙げました。
また、チベットや新疆ウイグル自治区での祝賀行事に自ら出席し、各民族の統一を訴えましたが、日本との関係については直接触れませんでした。

この演説は、台湾問題における中国の立場を改めて示すものでありながら、地域の緊張を高める恐れがあります。第一に、台湾の独自性を尊重するべき国際的な声を無視した形で、力による統一を正当化する姿勢は、地域の安全保障におけるリスクを高めています。第二に、歴史的な文脈に根ざすこの意見は、過去から学ぶべき教訓を無視した政治的な幻想を助長しています。さらに、国民の支持を得るために経済成長を強調する一方で、人権や自由に対する無理解を示しているのは問題です。解決策として、台湾との対話を深める努力をし、透明性のある国際関与を推進し、問題の平和的解決に向けた法的枠組みを強化するべきです。
このような態度を続ける限り、地域の不安定化を招き、世界の価値観との対立が深まることになるでしょう。
ネットからのコメント
1、中華人民共和国が建国するよりも早く中華民国は建国しており、中華民国政府により実効支配されています。台湾は健全な法治国家で軍隊もあり経済的にも自立しています。台湾パスポートのビザ免除国は約150カ国。一方、中国パスポートのビザ免除国は僅か20カ国ほど。これが世界の評価です。
2、祖国統一とあるが、台湾の歴史をまず日本人としておさらいしておきたい。台湾は、15世紀にポルトガルが発見した。その時は、原住民が主体で若干の大陸からの移民が住んでいた。その後、オランダが明王朝と交渉し、台湾を植民地化した。大陸に清が誕生するとオランダを台湾から追い出した。ただ、清は、台湾にはそれほど固執せず、日清戦争の結果として清から割譲され日本の植民地となった。当初は台湾側の抗日戦や運動があったが、日本が台湾の近代化に貢献したことは台湾も認めるところである。歴史を見ると、中国が祖国というのはかなり無理がある。
ただ、日本政府も首相も台湾の歴史を参照することはなさそうだ。習近平に対しては、台湾の歴史において日本側のほうが熟知していることを知らしめても良い。
3、英仏独ともに今回の軍事演習には否定的な立場を表明しました。自由と民主という価値観を共有する良識ある国々による中共包囲網は狭まりつつあるかと思います。我が国は決して妥協することなく、中共においては無理かも知れませんが、謙虚になることが必要かと。
4、正直台湾の意見が最優先されるが、尖閣や沖縄も中国の領土とか言ってきているのであまり軽視できない。台湾が中国になったら台湾から引き上げる国は多いだろうね。香港の二の舞になるのが見え見え。そうなれば台湾に価値はなくなる。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8789ca54a43506095ae016dc0e323293d545faf0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]