学研ホールディングスが介護・福祉事業で顕著な成長を遂げています。同社は2004年に介護事業へ本格参入し、2025年現在、全国に590拠点以上を展開。2024年度には売上高が1855億円に達し、そのうち900億円が医療福祉分野からのものです。この成長は、積極的なM&A戦略によるもので、特に2018年にはメディカル・ケア・サービス(MCS)の子会社化により事業領域を拡大しました。
学研は教育と福祉の両面での成長を掲げ、「基幹産業」モデルの確立を目指しています。M&Aを牽引するのは細谷仁詩氏で、学研グループの介護事業戦略を策定し、成長を続けています。
介護事業における急成長は、学研の戦略的なM&Aによって支えられているものの、その背後には社会の高齢化や福祉財政の制約など、より大きな社会的課題が存在します。教育系企業の介護分野進出は、社会構造の変化に適応するための必然とも言えますが、その存在が「福祉の民営化」や「サービスの質の二極化」などの議論を呼ぶのも事実です。今後さらにスムーズに進めるためには、以下の解決策が考えられます。まず、介護サービスの質を維持しつつ、リーズナブルな価格帯を含む多様な選択肢を提供すること。次に、地域包括ケアシステムの強化により、地域密着型のケアを進めること。
そして、M&Aによる拡大が、地域社会のニーズを反映した持続可能な成長を目指すよう、透明性を持った運営体制を心掛けることが重要です。最終的に、学研のような大手企業が介護事業を引っ張る形が日本の福祉体制をどのように変えていくのか、それを注視しつつ、どの層にも安心を届けられる社会の実現が求められます。
ネットからのコメント
1、多角経営するのは良いと思んだけど、学童事業を改善してほしい。ほぼ毎日人が足りない施設もあるし、非常勤やパートの育成や指導をしっかりやってほしい。学童の仕事を委託するならちゃんと質もあげてほしい。会社は儲かるかもしれないけど、現場で働いている人はすごく大変ですよ
2、ここまでシェア拡大した実績はすごいとおもいます。ですが現場ありき。地域包括ケアシステム、本来ならば2025年には各自治体で確立されていたたずですが、確立を目指すなら2025年に達成できなかった事実をまずは語ってほしい。現場スタッフの意見を尊重せずにうまくやってこれたことも今後15年では同じようには絶対にいかない。
3、成功なんてとんでもない。
どこも介護の現場スタッフも待遇は良いとはいえず離職による人手不足で業務量は増えるばかり、提供するサービスの質も以前のものより低く最低限に限定されるようになってきている。昔イメージしたようなゆとりのある生活を楽しみつつ介護を受けるといったことは、ごく一部の高級ラインの施設のみでしかなしえない。診療報酬・介護報酬見直しで大幅な改善がないかぎり改善は望めないし、医療・介護業界は2025年から団塊の世代の高齢化を迎えて崩壊まっしぐら。ますます希望のない状況です。
4、現代、介護と言えばどうしても、低賃金、ブラック労働というイメージが付きまとってしまっているのが現実です。介護の必要性は間違いなくあるのですから、学研のような有名な大手が率先して、現場の労働環境の改善に努めて貰い、そういったイメージを無くしていって、介護で働こうという方々が安心して就業できるようにして頂きたいものですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/c5a7f38a6fcb09bd8ff571255a72f7cf201f3a84,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]