「幸せの国」として知られるブータンが近年、新たな社会問題に直面しています。若者の海外流出が進行し、特に失業率の高さが要因として浮上しています。この問題への対策として、ブータン政府は2023年、特別行政区「ゲレフー・マインドフルネス・シティー(GMC)」の構想を始動しました。この行政区は伝統文化と自然環境に配慮しつつ、シンガポールの法制度導入や税制優遇措置を活用して企業や投資を誘致し、雇用創出を目指します。また、仏教的瞑想施設やクリーンエネルギーの推進が進められています。同時にインドの支援を受けた鉄道整備計画では、700億円超の事業費を全額インドが負担するなど、隣国との協力も進展しています。これには中国の影響力を警戒する狙いもあるとされています。

現状の説明と異常感:ブータンが掲げる「国民総幸福量(GNH)」の理念は、世界から称賛されてきましたが、その陰では深刻な課題が生じています。
働き口の不足が原因となり、多くの若者が仕事を求めて国外へ流出。インドの支援を受けながら特別行政区「ゲレフー・マインドフルネス・シティー」を建設することで問題を解決しようとしているものの、運用の具体的な成功例や透明性のある施策がまだ見えません。このような現状において、果たして「経済成長を捨てる覚悟」が本当に機能するのか、懐疑的にならざるを得ません。

問題の本質:GNHは、持続的な幸福を重視するという先進的な理念ですが、実態として十分な雇用創出の施策が伴わなかったことが問題です。また、インドの多額の資金援助による経済構造への依存は、中国けん制という目的が絡んだ地政学的リスクを孕んでおり、真に国民の幸福を懸案しているのか疑問が残ります。

解決策:
地域分散型の小規模事業支援やスタートアップ育成を推進し、地方経済を活性化させ、都市への過度な資源集中を回避する。教育機関改革による職業技術教育の強化、また国際機関との連携による高付加価値スキル開発の促進。インドに対する依存度を減らすため、日本や他の国際的パートナーとの経済連携を強化し、備えとなる多角的外交の推進。
強烈な結びつけ:ブータンが追い求める理想の「持続可能な幸福」の実現は、一見して世界が羨むべき道のりに見えます。しかし、この輝かしい理想の裏に隠れた問題を放置し続けるなら、国が誇る「幸福」は早期に瓦解してしまう可能性すらあります。解決の鍵は、急激な開発ではなく、国民一人ひとりが幸せを実感できる地に足のついた政策の実行にあるべきです。


ネットからのコメント
1、別のブータンについて書かれた本を読んだことがあるが、場所によっては比較的進んでいる隣国インドのテレビ放送が入るから、若者の中には、隣に楽しいものがあるのになぜ享楽をガマンしなきゃならないのか、という不満をもっている人も少なくはないようだな。結局のところブータンの幸福感は「何も知らないから幸せ」みたいなところに立脚している部分があるということは言えるだろう。
2、ブータンについては小中高それぞれの学校で教材として扱われるほど評価されている国だった。世界が向いている方向とは違った価値を大切にし、世界が彼らの精神に共感した。ただ時代は彼らの向いている方向に進むかといえば決してそうではなく、これだけ情報化社会が進むと、ブータンでも経済的物質的に豊かさを求める若者が出てくるのも当然だと思う。大事なのは記事にも書かれていた「ブータンらしさを守りながら、従来の経済的尺度だけでは測れない価値観を提示できるか」。
ダイバシティーと言われて久しくなったが、こういう国を支援していくのも多様化を守るということだと思う。
3、知らないから幸せと思ってだけど、知ったら幸せではないことに気付くってよくある。北欧なんかも一緒。ただ、北欧でも海外の利便性に気付いた人は海外に行くし、気付いても自国では無理だから、、って諦めがつく人は残る。要は今ある環境で納得ができるかどうか。日本人の場合情報があり過ぎて理想が高くなり過ぎて身の丈に合わない希望をいだいて不幸とか言ってる人がかなりいる。すぐマウントだとか言う人が良い例。身の程を知る、身の丈を弁えるって大事。
4、昔は国民の幸福度が高かったのは事実です。しかし、近年はインターネットが解禁され、他国に比べ、いかに自分達の生活が不便か、また王族により搾取されてきたかが明確化され、どんどん下がっています。また、GNHの概念は素晴らしいが、結局統治者側にとって都合の良い指標です。ただ、正直日本も現実逃避のような外国人観光客に聞いてみた「日本最高!」という記事や動画が溢れて、他国の事言えないんですけどね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/0d9f19231179729c8e071e360e4927913fdb59d1,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]