農林水産省の6月末時点の2026年産主食用米の作付け意向調査では、岩手や茨城など20県で前年実績を上回る増産が見込まれ、4月末調査より増産予想の県は7県増えた。一方、全国の作付け面積は前年より7千ヘクタール減の136万ヘクタールとなり、新潟県では3千ヘクタール減少した。25年産米は在庫が増えて価格が下落傾向にあるが、多くの農家は昨年の米価高騰や増産方針を背景に作付け意向を維持。26年産が順調に収穫された場合、27年6月末の民間在庫は最大281万トンに達する見通しとなっている。

目先の価格や政治方針に引っ張られ、生産現場と需要予測がかみ合わない状況は繰り返されてきた問題だ。在庫が積み上がれば価格は下落し、結局は生産者の所得が圧迫される。消費者にとっても、価格の乱高下は安定した供給への不安につながる。本質的な課題は、市場の変化に対して生産調整や需給予測を柔軟に反映できる仕組みが十分機能していないことにある。
改善には、第一に需要予測の精度を高めて迅速に生産者へ共有すること。第二に、主食用米以外への転換支援を収益面まで含めて実効性のある制度へ見直すこと。第三に、備蓄や輸出を組み合わせた需給調整機能を強化し、余剰米を市場任せにしないことが必要だ。場当たり的な対応では同じ問題が繰り返される。農家の努力を無駄にせず、消費者も安心できる市場を築くには、経験や勘ではなく、データに基づく政策運営へ本気で転換するべきだ。

ネットからのコメント
1、米は単なる農産物ではなく、食料安全保障そのものです。足りなくなれば価格が高騰し、国民の生活を直撃する。高騰で米離れが進めば、今度は在庫過剰と価格下落で農家が苦しむ。こんな振り子のような農政で、主食を守れるのでしょうか。既存農水省とJA任せの需給調整では、国民も農家も振り回されるだけです。
エネルギーや防衛と同じように、米の安定供給は国家戦略として扱うべきです。農水省の一部局の政策ではなく、政府全体で備蓄、生産、価格、流通を設計し直す必要があると思います。
2、鈴木農水相は就任直後、「需要に応じた生産」として実質的な減産へ舵を切った。しかし価格高騰は収まらず、今度は高値を期待した農家が自主的に増産へ動くと、「コメ余りが心配だから飼料用米へ」と方向転換。数か月ごとにアクセルとブレーキを踏み替えるような農政では、現場が混乱するのも当然。一方でJAも、国内では「コメ不足」「価格高騰はやむを得ない」と説明しながら、銘柄米は輸送費や関税を含めてもアメリカのスーパーの方が日本より安く売られるケースまである。さらに投資運用では巨額損失まで出し、本来支えるべき農家や消費者より、自らの経営の失敗が目立つ始末。農家が悪いのではない。政策も流通も市場を読み違え、そのツケだけを現場と消費者に回していることこそ、今のコメ行政の最大の問題だろう。
3、この取り組みが政府主導ではなく地域や農家単体での取り組みなのが大いに評価できるのと、農水省はこういう時こそ日本のコメを海外に輸出できる流れを作り需給のコントロールがしやすい制度作りをするのが賢明かと思います。
4、「モノの値段を下げる」と言う意味では供給量の増加は本質的な部分で、増産は国民にとっては好ましいです。ただ、売れ残ってしまったり、在庫過剰で暴落してしまっては農家のこれからに良くないので、そこが農水省の仕事だと思います。ジャポニカ米は世界で消費している地域が少なく売れない、と言う意見もありますが、多くのインバウンドが日本でジャポニカ米のおにぎりを「すごく美味しい」と食べている。需要を育てる事は出来るはずだ。官民で米の輸出開拓に取り組んでほしい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/52efb771b848fa88af6337bc18552dd172a4f202,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]