1963年、ドゴール大統領は米国の「核の傘」への依存に疑問を示し、戦略的自立を提唱した。それから60年以上を経た今年3月、マクロン大統領はフランスの核抑止を欧州規模へ拡大する構想を表明した。現在、英国、ドイツ、オランダ、ポーランドなど計9か国が賛同し、ドイツは今秋のフランス核演習へ初参加する予定である。一方、リトアニアやフィンランドでは非核政策の見直しも進み、欧州はロシアへの抑止力強化を目指す一方、構想の実現には各国の政策差や来春の仏大統領選など課題も残されている。

安全保障の不安が高まるほど、各国が核抑止へ傾く現実は理解できても、それが当たり前になれば世界はより危険な均衡へ近づいてしまう。本来議論すべきは、核戦力を増やすことではなく、なぜ核に頼らなければ安心を得られない国際環境が続いているのかという根本問題だ。
必要なのは、①欧州各国が共通の安全保障戦略と意思決定ルールを整備すること、②通常戦力や防空能力への投資を強化し核依存を抑えること、③対話の枠組みと軍備管理交渉を維持・再構築し、誤認や偶発的衝突を防ぐことである。抑止力は必要でも、核兵器が増えるほど平和に近づくという発想は危うい。真に強い社会とは、核の数で安心を競う社会ではなく、核を使わせない仕組みを築ける社会である。
ネットからのコメント
1、ロシアによるウクライナ侵攻後は、フランスが核戦力を増強し核の傘拡大を図り、フィンランドが自国への核兵器の持ち込みを認めるなど欧州の動向は危機感を持ったものとなっています。そして、米国、英国、フランスと、三枚の傘を備えています。日本としても遅ればせながら、核の傘の枚数を増やすことを進めないといけない頃ではないでしょうか?NATO入りや豪州との核シェアが候補に上がると思います。非核三原則見直しにも着手する必要がありそうです。
2、世界は力を持つ者が支配する、この数年ではっきりしました、「国際裁判所の判決等紙切れ」中国の南シナ海占拠に対する国際裁判所の「不法占拠」判決に中国の首相の発言、本当に紙切れだった、「文句あるならかかって来い」中国のこの自信、軍事力に世界は黙るしかない、外交も軍事力の後ろ盾があってこそ、核配備は絶対に欠かせない、オバマさんの時「同盟国に対する核使用についてアメリカは核による報復はしない」と結論付けた、日本の核の傘は存在しない、はっきりしているのに「核の傘は有る」と言い続けるしかない、中國ロシア北朝鮮の核ミサイルが日本に照準を合わせているのは周知の事実、三国とも先制使用を躊躇しないと宣言、日本に対抗手段はない、もう成り行き任せ。
3、ド・ゴール将軍の認識は正しいですよ。アメリカがどういう対応をするかは、その時の付帯状況によります。自動的に参戦するとか軍事介入するとは限りません。フランスは欧州の大国です。その「核の傘」を広げて欧州諸国を守るのは正しい選択だと思われます。今後のロシアに対する抑止力として十分に機能しますよ。
4、フランスの核戦略は、元々、米国の核の傘に頼らない独自のものです。これを欧州全域へ広げる構想は、米国に依存からの脱却ととらえることができます。ただ、フランス、もう一つの核保有国、英国と合わせての保有数は、約500弱とロシアの約4400と比べて少なく、抑止レベルではありません。それに、単に保有するだけでなく、早期警戒衛星、戦略爆撃機、ミサイル防衛、指揮通信まで含めた巨大な抑止体系を整備しなくてはならず、欧州だけでは、予算も技術も全然足りないとう現実もあります。この辺の整理整備をどう分担するかの政治的、技術的駆け引きを誰が主導するかも課題でしょう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/27f4e19bb0b85b810f0877214c2647f80ecb257a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]