プルデンシャル生命保険では、営業社員による金銭詐取問題を受け、6月に全支社へ報酬制度見直しを説明し、月35万円程度の最低報酬を導入する方針を決定した。新規契約偏重から長期継続重視へ変更する一方、7月には追加で7億9000万円の不正が判明し、被害総額は約39億円に達した。同社は11月5日まで新規契約受付を自粛している。

今回の問題は、一部社員の不正だけで片付けられるものではない。生活を追い込むほどの過度な成果主義を長年続け、契約数だけを評価する仕組みを放置した企業側の責任は重い。保険は本来、顧客の人生を支える商品であり、短期的な売上競争が優先されれば信頼そのものが失われる。最低報酬35万円という対策も一歩ではあるが、経費負担や過酷な営業環境が残れば根本解決にはならない。必要なのは、①固定給と成果報酬の適切なバランス化、②営業活動に必要な経費の会社負担、③不正を早期発見できる内部監査と相談制度の強化である。
数字だけを追わせる経営は、社員も顧客も傷つける。真に価値ある企業とは、利益より先に信頼を守れる企業である。
ネットからのコメント
1、最低報酬を設けること自体は、一歩前進ではあると思います。ただ、制度を少し変えただけで会社の体質まで変わるのかと聞かれると、疑問を感じる人は少なくないでしょう。プルデンシャル生命は長年、高い成果を出す営業社員を評価する文化で成長してきました。その反面、数字への強いプレッシャーが現場に積み重なり、不正が起きても声を上げにくい空気が生まれていたのではないでしょうか。最低報酬が35万円になっても、営業活動にかかる経費を自己負担する仕組みが続くのであれば、不安は残ります。本当に必要なのは、報酬制度の見直しだけではなく、管理職の評価基準や内部通報が機能する環境づくり、コンプライアンスを利益より優先する企業文化への転換です。顧客からの信頼を取り戻せるかどうかは、制度よりも日々の組織運営で示せるかにかかっていると思います。
2、成果に応じた報酬制度自体は悪いものではありませんが、生活が成り立たないほど極端な成果主義は、不正への誘惑や過度なプレッシャーを生みやすくなります。
最低報酬の導入は一歩前進ですが、本当に必要なのは「契約件数」ではなく「顧客本位の営業」を評価する文化を根付かせることではないでしょうか。制度変更だけでなく、管理体制や企業風土まで変えられるかが問われると思います。
3、完全歩合制の成果主義は一見合理的に見えますが、過度な競争を煽るためチームワークを崩壊させたり目先の数字に執着させ不正行為を招きやすくなるというデメリットがあり、本件事件はそのデメリットが大いに影響したと言われてますね。その成果主義を見直して最低保証額を設定するのは一歩前進ではあるでしょうが、成果に対する報酬が低くなるとするならば自分の数字ばかり追い求めてきた者にとってはやりがいや魅力が薄れる原因にもなりそうです。会社とはチームなので、成果主義を追い求めるなら独立するべきとも言えるかもしれませんね。
4、プルデンシャル生命保険株式会社のライフプランナーによる「詐欺的な投資勧誘」にあたる事案が発生した理由は、「フルコミッション」等の成功報酬体系のみにあるのではない。同社のライフプランナーは、顧客に対し、その肩書の下で、同社の保険商品以外の金融商品を購入するよう勧誘していたのである。
そして、その勧誘商品の中に、実体がない詐欺的なものも含まれていたということである。したがって、同社からライフプランナーに対する管理監督体制を抜本的に改めなければ、このような事案の再発防止策とはいえないだろう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f2093eb5f74650cb1642b159770dcbea3b99ef94,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]