アメリカが18日、トランプ大統領の指示に基づき、イランの港湾に対する海上封鎖を全面解除したと発表しました。この決定により、イラン周辺の船舶の通行が再開される一方で、アメリカ海軍艦艇は依然として現地に留まり合意進展を監視します。同時に米・イラン間の覚書に基づき、戦闘終結へ向けた「60日間の協議」が開始され、8月16日を期限に最終合意が目指される運びです。副大統領は核問題の技術的協議が近日スイスで行われる可能性を示唆しつつ、自身の現地訪問は未定としています。

アメリカの今回の方針転換は、地中海地域の緊張緩和に繋がる大きな一歩である一方、最終合意に向けた課題が山積している状況を露呈しています。
今回の出来事は重要な国際的意義を持ちながら、解決策としてはあまりに脆弱である点が際立ちます。中央軍による海上封鎖解除が一歩前進と捉えられる一方、結果的に米・イラン間の敵対関係が根本的に改善されたわけではありません。
むしろ、今回の「60日間」という短期間で核問題や技術的障害が解消される保証は極めて薄く、これが中途半端な合意に終われば、地域情勢に新たな不安定要素を生むリスクも否定できません。
大きな問題は、封鎖という強硬策の解除がイラン政府に楽観的な解釈を与え、問題解決へ向けた実質的な進展が後退しかねないことです。解決には、①監視体制の強化と透明性の確保、②国際的な多国間協議へのシフト、③合意内容に対する段階的履行制限の導入が欠かせません。
アメリカ側の行動は、信頼回復という美名を掲げる一方で、不十分な戦略準備を露呈しています。行動の背景には、戦略的意図の浅さと、リーダーシップの欠如が浮き彫りとなりつつあり、これは現代外交の危うさを象徴しています。
ネットからのコメント
1、海上封鎖の解除は緊張緩和への前向きな動きだが、60日間という短期間で核問題や制裁解除、安全保障上の相互不信といった根本課題を解決できるかは不透明だ。過去にも米イラン協議は政治情勢の変化や相互不信によって頓挫しており、今回も合意履行を監視する米軍艦艇の駐留継続は、依然として強い警戒関係が続いていることを示す。
楽観視はできず、実効性は今後の交渉次第だと思う。
2、今回の覚書を見ると、結局はアメリカがイランにかなり譲歩したように見えます。強い軍事圧力をかけてもイランを屈服させることはできず、最終的には交渉に戻らざるを得なかったということでしょう。逆にイランは、ホルムズ海峡という世界の原油輸送の要所を抱えている強みを改めて示しました。海峡が不安定になるだけで原油価格や輸送コストが上がり、世界経済に影響が出ます。今回の件で、アメリカの軍事力よりもイランの持つ地政学的なカードの方が強力だったことが証明された形です。また、トランプ氏は来年の中間選挙を意識して原油価格の高騰や中東での長期的な軍事介入を避けたい事情もあります。そのため今後の核協議でも強硬一辺倒は難しいです。今後の核交渉も、少なくとも当面はイラン主導で進む可能性が高いと思います。
3、生活者から見ると、これはすべて、各国が自分たちの失敗や対立の後始末を、世界の家計と企業に払わせた構図です。一番大きいのは、家計の余裕です。日本生命の試算では、ガソリン、電気、ガス、灯油、食品、宅配、外食、旅行、農産物、日用品の価格に、危機対応コストが上乗せされます。
UNCTADも、ホルムズ海峡の混乱はエネルギー、肥料、輸送、保険料を通じて食品価格と生活費上昇につながると指摘しています。さらに、税負担の形で二重に払わされる可能性があります。政府が燃料補助や電気・ガス支援をすれば、その場の家計負担は和らぎます。しかし補助金は無料ではありません。最終的には税金、国債、将来負担、あるいは他の政策予算の圧迫として戻ります。
4、トランプのオバマへの対抗心でオバマの結んだイラン核合意から離脱した。イスラエルにそそのかされてイランの体制転覆を狙って戦争を始めたが実現せず、かえってイランに海峡封鎖というカードを持たせてしまった。経済悪化、選挙も迫る中で譲歩して和平を実現するしかなくなった。マッチポンプで世界に大迷惑をかけたが、本人は自画自賛でG7では拍手でブラボーまで飛んでいた。いつまでトランプ劇場に付き合わされるのか、米国民よ行動を起こしてくれ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2d835676ca7b05e416524f62d0333fae63a74403,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]