高市政権下で安全保障政策を担当する官邸関係者が、非公式取材の場で「核を持つべきだ」との個人的見解を示したことが波紋を広げた。19日の記者会見で木原稔官房長官は、一連の報道については政府として非核三原則を堅持するとの立場を繰り返し述べた。木原氏は、核共有の枠組みについても非核三原則や法体系の観点から認められないとし、核兵器の人道的被害を念頭に国際社会と連携し、核兵器のない世界の実現を目指す姿勢を強調した。

個別の官邸関係者の発言が日本の核政策に関して議論を呼んでいます。安全保障の名のもとに「核を持つべきだ」とした意見は、非核三原則を堅持する政府の立場と食い違い、内外に混乱を生む可能性があります。このような発言が公然と議論される現状は異常と言えるでしょう。背景には、厳しさを増す国際情勢と近隣諸国の軍事活動が存在するかもしれませんが、日本は唯一の戦争被爆国であり、核の被害を繰り返さないという使命を果たすべきです。可能な解決策として、まずは政府高官の役割と発言の透明性を高め、公的な場での慎重な発言を促す規範を強化する必要があります。次に、非核三原則を具体的な政策に落とし込み、国際的な核軍縮への取り組みをさらに加速させるべきです。そして、平和教育を強化し、過去の核兵器被害の記憶を次世代に伝えることが重要です。

国家の安全とは、武器の所有にあるのではなく、持続的平和への努力にあるべきです。この価値観を明確にすることで、より強固な社会を築くことが求められます。

ネットからのコメント

1、核保有国になるか否かの議論はすべきです。議論や世論、世界情勢や同盟国の意見、国民感情を踏まえて決めて行くべき事ですから、近来の近隣国による軍国主義的な行動を見れば、政府としては議論してもおかしくない時期だろうと思います。少なくとも議論の余地すらないとなると、それは民主主義国家としての体をなしていないと思います。個人の見解を述べたことはあくまでも個人の見解なのだから言論統制でもしない限り、また政府の公式見解として発言しない限り、止められないと思います。この時期だけに「燃料注入」感はありますけどね。

2、ウクライナは核を保有してたら侵略されなかっただろう、という議論がある。ロシアの核の暴発を恐れ結局米国もEUも軍隊を送れずウクライナは見捨てられた。いま台湾も核を保有すれば中国の理不尽な侵略に屈することはないだろう。唯一の被爆国日本でタブー視されてきた核保有だが世界情勢は激動の時代を迎えている。

核保有と核共有の全方位の議論は進めてもいいんじゃないだろうか。

3、アメリカの核の傘も今後はあてにならないかも知れません。北朝鮮などで核開発が進む今、アメリカ本土まで到達するICBMなどの懸念から、仮に日本が核攻撃を受けたとしても、相応の対抗措置を取ってくれるのか（デカップリング）疑問でしょう。核保有の考えは人それぞれだから、議論はあってもいいと思いますね。なんなら国民投票でもあれば分かりやすいでしょうね。

4、核保有に関しては議論すらしてはならない、という風潮のほうに危機感を感じます。核保有について議論することは国防上、非常に重要だと思います。徹底的な議論の中で、賛成派・反対派がきちんとかみ合った議論をして決めていけばいい。発言したから即保有にはならない。ただ、個人的には核保有反対派の人々の気持ちは分かるが、核を保有しないでどのように日本の安全・国防を成し遂げるのかという現実的なプランを提案してほしいと思っています。もちろん核を保有せずそれができるのならそれに越したことはありませんが、不幸なことに日本の隣は「話しても分からない」国ばかりなので、話せば分かるとか対話を、とかは現実的ではありません。