政府がイラン情勢悪化を受け、石油の国家備蓄放出の具体的検討を進めています。今回の動きは、原油輸入の大半を中東に依存している日本にとり、供給不安が顕著化した状況への対応とされています。通常、このような備蓄放出は国際エネルギー機関(IEA)の枠組みの下、各国協調の形で行われますが、日本単独での実施が視野に入っている点で1978年制度創設以来初の試みとなります。日本の石油備蓄は消費量ベースで254日分を保有し、国家備蓄はそのうち146日分を占めています。ホルムズ海峡封鎖などを背景とした石油供給の深刻な減少に対し、民間事業者の在庫補完が狙いであり、慎重な判断が求められています。

この状況には批判が必要であり、以下にコメントを記します。
石油の国家備蓄放出検討に関する報道は、日本のエネルギー政策の脆弱性と制度設計の欠陥を浮き彫りにしています。
原油輸入の約9割を中東に依存しながら、国家的なリスクヘッジや供給安定の実効性が過去に問われてこなかった結果です。ホルムズ海峡封鎖のリスクは以前から認知されていたにもかかわらず、代替戦略や持続可能なエネルギー自給モデルは整備されないままで、日本の対応は場当たり的といわざるを得ません。
根本的には、依存の高い外部環境に対する戦略的備えの欠如が問題の本質です。「中東依存脱却のためのエネルギー多様化」「国内再生可能エネルギーの大幅な拡充」「国家備蓄制度の運用透明性向上と国民議論の実施」といった具体的な施策が喫緊の課題として求められます。
現在の対応は過去の怠慢の結果であり、多国間での協調を強調しつつも日本単独の施策に頼る形は、本来の多国間主導の国際合意体制に反する形になりかねません。今後も短期的な対応ばかりを繰り返す限り、国民と国家双方を危険にさらす結果となるでしょう。通念に縛られた政策からの脱却が急務です。
ネットからのコメント
1、1973年に起った第一次オイルショックは、中東戦争をきっかけにアラブ産油国が原油価格を約4倍に引き上げた事で発生しました。
1979年の第二次オイルショックは、イラン革命により再び原油価格が高騰した事が原因でした。今回のアメリカとイランの戦争が第三次オイルショックにならないか心配な所です。中東の石油に9割を頼る日本は油断しないようにオイル備蓄をしていた事は懸命な政策だったと思います。石油は車の燃料だけでなく火力発電の燃料です。日本は止まっている原発は 23基 もあります。今回の石油危機が続けば電気代金も必ず高騰します。原発の再稼働で少しでも電気代の高騰を防ぐしかありません。
2、備蓄が254日分あるのは心強いけど、こういうのは持っていることより、いつ出すかの判断が大事だと思う。ガソリンや物流コストが一気に上がれば、家計だけでなく運輸や製造業にも響いてくる。出し惜しみして市場不安を広げるより、必要な時に機動的に使う方が結果的に安くつく。今回は早めの判断を期待したいですね。
3、備蓄放出はまだ時が早いかと思われます。仮に中東情勢が長期化した場合を考えると、まずは1バレル当たり100ドルを超えるまでは耐えたほうが良いかと。
来週辺りからマーケットも高騰しますが、いかんせん今回の情勢が複雑化する不安要素を踏まえると幾許か遅らせたほうが良いと個人的には思います。
4、1978年の制度創設以来、初の「単独放出」を視野に入れるという決断は、現在のエネルギー危機がいかに日本の存立を脅かす緊急事態であるかを物語っています。原油の9割以上を中東に依存する日本にとって、ホルムズ海峡の封鎖は文字通りの「生命線」の断絶です。これまではIEAを通じた協調放出が通例でしたが、他国の足並みを待つ余裕すら奪われつつある現状に、強い危機感を覚えます。国家備蓄の放出は劇薬であり、供給の空白を一時的に埋めることはできても、封鎖が長期化すれば根本的な解決にはなりません。この異例の措置は、エネルギー安全保障における「中東依存」のリスクを改めて浮き彫りにしており、国民生活を守るための政府の不退転の決意と、同時に極めて綱渡りな状況にあることを示唆しています。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f24bdb79b0b20f8d7893540903bc543cb505e437,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]