福井市で1986年に起きた女子中学生殺害事件で、殺人罪により服役した前川彰司さん(61)の再審無罪が昨年確定。名古屋高検は10日、調査結果を公表し、決め手となった捜査報告書の存在を第1次再審請求に関わった少なくとも5人の検察官が把握していたと認定した。前川さんは懲役7年判決が1997年に確定し、再審開始確定まで13年を要した。

有罪判決を支える証拠の矛盾を知りながら、裁判に示さなかったという事実は、司法制度の根幹を揺るがす深刻な問題である。個人の人生を左右する刑事裁判で、検察が勝敗を優先し、不利な証拠を閉ざすなら、国民の信頼は成り立たない。本質的な問題は、検察の判断に依存しすぎた証拠開示制度と、誤判を防ぐ仕組みの弱さにある。改善には、①検察手持ち証拠の全面的な開示ルール化、②第三者による証拠管理と監視制度の導入、③不適切な証拠隠しへの明確な責任追及が必要だ。
反省の言葉だけで失われた13年は戻らない。正義とは組織を守ることではなく、間違いを認めて被害を最小限にする姿勢である。権力の都合より、一人の人生を守る司法でなければならない。再発防止を形だけで終わらせず、同じ苦しみを生む構造そのものを変える覚悟が求められている。
ネットからのコメント
1、再審制度の見直しではなく刑事裁判制度の見直し。捜査機関が集めた証拠を全て弁護側にも開示する。その上で被告が有罪かどうかを争うのがあるべき刑事裁判の姿。しかし、日本の刑事司法は、捜査機関が集めた証拠は全面開示されず、検察は有罪に有利なものだけを証証拠として開示し、不利なものは隠す。裁判所の開示命令があって渋々開示して、実は無罪でした、となることが続いているのは、袴田冤罪事件により、裁判所が捜査機関を見る目が変わったからだろうね。捜査機関とは被告を有罪にするためなら証拠も捏造する連中だと裁判所は認識するようになった。
2、なんというか、我々国民のためにある捜査機関が国民に無実の罪を被せて多くの冤罪被害者を出していることにため息しか出ませんね。
しかも多くの検察官がおかしいと思っていたのに、恐らくは組織の論理でダンマリを決め込んで無実の人に罪を被せて投獄までさせた。やはり取り調べの完全録画や、証拠の完全公開など捜査機関の横暴を掣肘する仕組みを入れないと今後もこういうことが起きる可能性は排除できないでしょう。そして冤罪被害者がいる背後では真犯人が今でものうのうと生きているかと思うと腹立たしい限りです。
3、AIに色々聞いてみているんだが、G7+台湾では、検察官が自分に不利な証拠を隠した時点で、検察官は極めて重大な”犯罪者”となる。まず、検察官は刑事訴追され、懲役が科される。司法資格もはく奪される。裁判は、完全に無効となり、最初からやり直すことになる。ちなみにイギリスでは、無効となった裁判にかかった費用を、検察官個人が弁済しなければならない。
4、福井事件、前川さんの人生を奪っただけでなく、被害者遺族から真犯人を追及する機会まで奪った。決め手となった捜査報告書は事件3年後の1989年に作成されていながら、34年間も検察・警察の手元に隠され続けた。
殺人罪の時効はとっくに成立しており、今後真犯人を裁くことは法的に不可能になってしまった。被害者の姉は「前川さんは犯人に仕立てあげられた。真犯人はどこにいるのか、納得できない」と語っている。検察は「有罪は揺るがない」と自分たちだけで判断し、不利な証拠を隠せる仕組みで、前川さんの人生と遺族の真実を知る権利を同時に奪った。しかも一度は再審開始が決まったのに検察が異議を申し立て、さらに13年も救済を遅らせた。証拠開示のルール化、検察の不服申立て制限は急務だ。反省を口にするなら、二度と繰り返させない制度に変えてから言え。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3a205db13abd75968edc64afffccc86cced96fd3,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]