防衛装備移転3原則 閣議決定へ
政府は現行の防衛装備移転3原則と運用指針を見直し、殺傷力を持つ「武器」を含む装備品輸出拡大に向けた新方針を来週に閣議決定する予定だ。今回の原案では武器輸出後の管理強化が盛り込まれ、輸出先国から第三国やテロ組織への流出防止を目的とした現地調査や適切な対応を取る方針が示された。また、救難・輸送・警戒監視などの5類型のみ可能だった輸出制限が撤廃される見込みで、護衛艦などの殺傷装備も輸出可能に。しかし輸出先は防衛協定締結国だけに限定される。政府は輸出の増加を通じて防衛産業を強化し、継戦能力の確保に繋がる意義を主張している。

軍事品輸出における新方針は、経済合理性を模索する一方で、安全保障上のリスクを孕むものです。武器輸出の拡大は経済的利益と技術力向上を後押しするとして、政府が強調する狙いに一定の理解を示せます。
しかし、この方針の問題は、輸出された装備品が予測不能な形で第三国やテロリストに渡る危険が否定できない点にあります。現地調査や横流し防止策でリスク管理を強化する姿勢は見られますが、効力や実効性には疑問が残ります。
本質的な課題は、防衛装備品が国家主体の管理を超えるところまで拡散しうる際の国際的影響です。より安全性を確保するためには、①輸出先国に対する定期的な審査と公開情報の開示、②非対称戦争への関与を避ける輸出基準の設定、③多国間協力の下での技術移転管理システム構築が求められます。
武器輸出拡大が「自国防衛の基盤強化」として位置付けられる一方、国際社会の平和や信用が損なわれては本末転倒です。短絡的な利益追求に終始するのではなく、未来を見据えた判断を下すべきでしょう。
ネットからのコメント
1、閣議決定は内閣=行政の最高意思決定の仕組みで、全閣僚全会一致が原則です。国会は国民の代表が集まって、法律や予算や諸政策を最終決定する最高の期間です。閣議決定と国会の関係性は、閣議決定された法案や予算案等が、国会に提出され、審議をした後に最終決定されます。
閣議決定には法的な拘束力はなく、国会には法的拘束力があります。閣議決定の濫用は、国会の審議が形骸化する懸念がありますが、昨今の国民会議にしても、異なる意見を最初から排除して、最初から方針はすでに決定しているような動きを、さも平然と行う事はあまり宜しくないと思います。民主主義は国民が主権を持つ政治思想理念であり、議会制民主主義は選挙で選ばれた代表(議員)が議会で議論して、意思決定をする思想に基づいた制度です。間接民主制と言えます。どちらも主権は国民であることを、昨今の政府・官僚はその根幹を忘れているかのような政策の進め方に危機感があります。
2、物価高と原油危機を放置して何をするかと思えば、殺傷能力のある武器輸出を内輪だけの閣議で決定。「輸出先での横流し防止策や紛失時の対応などを確認」とありますが、どこまで実効性があるのか疑問です。武器は売ってしまえば、あとは購入先がどのように使用するかは勝手です。使途や保管先を「機密情報」とされてしまえば、日本側は自国が輸出した武器の所在を確認することは不可能になります。
当然、日本産の武器がパレスチナやイラン、その他の国々の一般市民を殺戮するのに使用されることも起こってくるでしょう。これで国際世論から日本はアメリカやイスラエルなどの国と同列視されるリスクを抱えることになります。この決定で恩恵を得るのは三菱重工や川崎重工、富士通、三菱電機、NECなどです。いずれも自民党の企業団体献金の上位を占める企業群です。この決定は国益に資するものなのでしょうか?私にはそうは思えません。
3、防衛装備の輸出をここまで現実的に進めていく流れ、正直かなり合理的で素晴らしいと思います。きれいごとだけでは国は守れませんし、産業として成り立たせることで初めて継戦能力や技術力も維持されるわけですから。むしろ今までが理想論に寄りすぎていたとも感じます。こうした流れを見ると、防衛産業がしっかりビジネスとして成立していくのは当然で、その成長性に注目して株を買うという判断も自然な発想ですよね。安全保障と経済が直結している現実を考えれば、ここに資金が集まるのはむしろ健全な流れとも言えます。
現実を直視して、国防と経済を両立させていく。この方向性は非常に筋が通っていて、本当に素晴らしいと思います。
4、「管理状況を確認する」と言えば聞こえは良いですが、殺傷能力のある兵器が一度海を渡れば、それが巡り巡って市民を傷つけるリスクを完全に排除することなど不可能です。日本が作った爆弾やミサイルで他国の子供たちが命を落とす。そんな未来を、選挙公約にもなかった「閣議決定」という密室の手続きで勝手に決めて良いはずがありません。輸出拡大による防衛産業の強化は、結局のところ「戦争の継続」を利益に変える発想です。戦後日本が守り抜いてきた平和国家のブランドを投げ打ち、間接的に戦争へ加担する道を選ぶことが、本当に日本の安全保障に資するのでしょうか。食料品への消費税減税といった切実な民生支援は放置しながら、武器のセールスに奔走する政府の姿勢は、国民の生活よりも軍拡を優先する「主権者不在」の暴走と言わざるを得ません。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/cc80670a34cca020ed901c545e45622c3c83ed78,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]