"消えた暖房と姑の末路" 第7話
するに、義母が私に嫌がらせをしてきた理由は嫉妬だった。
にいて子育てをする私が羨ましい。
息子に切にされる私が気に入らない。
それだけの理由で、子どもまで巻き込み、真にエアコンまで売ったのだ。
あれだけ自分のを振り返っても分からなかった理由が、こんなにも幼稚なものだったなんて。
公平ははっきりと言った。
「ゆかりとは婚しない。でも母さんが全然反省していないことは分かった」
その、公平は義母と縁を切った。
帰り、私は公平に尋ねた。
「本当にいいの? 縁まで切らなくても、私と関わらないだけでいいんじゃない?」
公平はを見たまま答えた。
「いや。あれくらいしないと分からないよ。本当に反省したとったら、そのにまた考えればいい」
その言い方があまりにもあっけらかんとしていて、私はしだけ笑ってしまった。
それ以来、私は義母のことをあまり気にしなくなった。
義母は、あの若い男にも振られてしまったらしい。
もともと、男は義母と本気で緒になるつもりなどなかったのだろう。義母が息子夫婦と縁を切られたとると、「の切れ目が縁の切れ目だ」とでも言うように、あっさりれていった。
1になった義母は、パートをしながら営宅で暮らしている。
わずかな収入は借返済と活費に消えていく。
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細々と節約しながら過ごし、もう贅沢できないと嘆いているらしい。
そもそも、うちは贅沢ばかりできるほど裕福ではなかった。
義母が散財で相応の活に戻っただけだ。
反対に、私は夫と息子とようやく楽しい毎を送っている。
公平は転職したおかげで宅勤務が増えた。良の送り迎えも頼めるようになり、私は以より余裕を持って朝を迎えられるようになった。
こんな活が送れるなんて、しまではにもっていなかった。
に余裕ができたことで、今度初めての族旅を計画している。
リビングでパンフレットを広げていると、公平が言った。
「今までしていた分、やりたいこととか、わがままでもいいから言って」
私はページをめくりながら笑った。
「ありがとう。じゃあ、おは私がセレクトしようかな」
良も隣で嬉しそうに覗き込んでいる。
その穏やかなが、何よりも幸せだった。
に嫌がらせをしたら、自分に返ってくる。
私はの底からそうった。
その、宿題をしていた良が顔をげた。
「お母さん、この字なんて読むの?」
私はノートを覗き込んだ。
そこには、し難しい字熟語がかれていた。
私は良の隣に座り、ゆっくり教えた。
「それはね、因果応報って読むのよ」
「いんがおうほう?」
「そう。自分がしたことは、良いことも悪いことも、いつか自分に返ってくるっていう」
良は真剣な顔でうなずいた。
私はその横顔を見ながら、静かにった。
私もに嫌なことをしないように気をつけよう。
そして、守るべきものを違えないようにしよう。
かいリビングには、公平の仕事をする音と、良が鉛をらせる音が響いていた。
もう、あのえ切った義実に戻ることはない。
私たちはようやく、自分たちの族としての暮らしを取り戻したのだった。
― 完 ―