"他人と言われた娘" 第6話
姑は言葉に詰まった。
けれど、すぐに本題をいしたようにを乗りした。
「じゃあ、どうして今は仕送りがないの?名なデザイナーなら儲かっているんでしょう。ケチらないでよ」
その言葉で、私のに残っていた迷いは完全に消えた。
私は姑をまっすぐ見た。
「お母さん、こののことを忘れたんですか」
「この?」
「私とマリのことをだとおっしゃいましたよね。マリに、私はあんたのおばあちゃんじゃないと言いましたよね」
姑の顔がわずかに引きつった。
「そ、それはちょっとした勘違いで……」
「勘違いで、5歳の子どもを傷つけたんですか」
私は声を荒げなかった。
けれど、言葉ははっきりとた。
「そちらが私たちを扱いするのであれば、私もそうします。赤のに仕送りをする必はありませんよね。だから、仕送りは先で終わりです」
姑の顔が青ざめた。
「そんな……今は友達と旅の予定もあるのよ。それに、あれがないと私の活がつまらなくなるじゃない」
幸介が呆れたように言った。
「母さん、美優は母さんが遊ぶために仕送りしていたわけじゃない。あのの約束を守っていただけだ」
姑は急に態度を変えた。
「み、美優さん。あなたは事な族よ。これまでのことは、ちょっとした勘違いじゃない。だから仕送りをちょうだい」
結婚して初めて見せるような作り笑顔だった。
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けれど、その笑顔はおが欲しいから浮かべているものだと、誰の目にも分かった。
私は首を横に振った。
「お母さん、マリを傷つけたことは許せません。幸介さんとも話しましたが、今は距を置かせていただきます」
姑は今度は幸介にすがった。
「幸介、縁を切るなんて言わないで。私にはもう裕介とあなたしかいないのよ」
幸介はしそうに姑を見た。
「僕の切な妻と子どもを扱いしたのは母さんだろう。今までの嫌も、いつか認めてくれるとってしてきた。でも僕たちが甘かった」
姑は泣きした。
「分かったよ。謝るから。美優さん、ごめんなさい。許して」
だが次の瞬、姑はこう言った。
「でも、私には仕送りがいるの。あれがあるから友達と遊びにけるのよ。おがなかったら、今のお友達にも見放されちゃうわ」
その言葉で、幸介の表から迷いが消えた。
「じゃあ、話は済んだね。もう帰ってくれ」
姑は泣きながらをてった。
それから私たちは、姑とは縁を切った。
ただ、美さんとの交流は続いた。美さんも、姑からおをせびられるようになって困っていたという。あまりに連絡がしつこく、ついには男の裕介さんも「このままなら縁を切る」と伝えたそうだ。それ以来、姑はしおとなしくなった。
数か、私はスーパーで姑と偶然会った。
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夕方7を過ぎた惣菜売りで、姑は周囲を気にしながら、半額シールの貼られた惣菜をバッグに入れようとしていた。
私はわず声をかけた。
「お母さん」
姑はびくりと肩を震わせた。
「あ、美優さん。これは違うのよ。カゴに入れようとして違えただけ」
姑は慌てて惣菜を戻し、そのから逃げるようにった。
それからさらに数か、美さんから、姑がに引きこもるようになったと聞いた。
おに困り、万引きを繰り返し、所で噂になってしまったらしい。にるたびい目で見られ、子どもたちにまででひどいあだ名をつけられるようになったという。
かつて友達と華やかにかけていた姑は、今ではほとんどからなくなった。
自業自得。
その言葉しか浮かばなかった。
方、私はその、仕事できな転を迎えた。
世界なアーティストが自の挙式で私のドレスを着たことで、私の名はにもられるようになった。今では、世界からオーダーが入り、仕事で各国をび回っている。
忙しい毎だが、私は幸せだった。
ある、マリが私の仕事でドレスのスケッチを眺めながら言った。
「ママ、かっこいい。将来、マリのウェディングドレスも作ってね」
私は胸がいっぱいになり、娘を抱きしめた。
「もちろんよ。世界で番きれいなドレスを作るわ」
娘の結婚式は、まだずっと先のことだ。
それでも、そのまで私は頑張り続けようとった。
誰かに学歴だと笑われても、施設育ちだと見されても、自分の力でを切りいてきた。
そしてこれからも、私は娘に胸を張れる母であり続けたい。
マリの笑顔を守るために。
そして、私自のを輝かせるために。