"俺を睨む「氷の女」が、双子の前で笑った日" 第13話
の吹く丘で
入学式を終えた次の曜の午。
は、郊のい丘のにある霊園を訪れていた。
丘面に植えられた桜がに吹かれ、びらがのようにい散っている。くには並みが見渡せる、当たりの良い静かな等。
『伊吹之墓』と刻まれた墓のに、もことりこが並んでち、柄杓で丁寧にをかけた。
墓には、が背負ってきたピンクとラベンダーのランドセルが、並んで供えられている。
「ママ! もこね、番の席になったよ! お友達もいっぱいできた!」
もこが碑に話しかけるように元気よく報告する。
りこは歩にみて、さな掌を墓の側面にそっと押し当てた。
「ママ……しいお母さん、すっごく優しいよ。うさぎさんの刺繍、に縫ってくれたの。……だから、してね」
公平はその背を見守りながら、胸ので静かにをわせた。
(さや。おとの約束、ようやくつの形になったよ。……俺は、この子たちを絶対に幸せにする。そして、俺自も……このと緒に、幸せになる)
隣につエリカが、そっと公平の空いたを握りしめてきた。
その指先には、あのプラチナのリングがっている。エリカもまた、目を閉じ、墓に向かってのでく語りかけていた。
(さやさん。切な宝物を私たちに預けてくれて、ありがとう。
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命にかえても、この子たちを守り抜きます)
ヒュッと、かなの突が丘を駆け抜けた。
満の桜のから、無数のびらが斉にいがり、まるで祝福の吹のようにを包み込んだ。
「わあーっ! 桜のだ!」
双子が歓声をげてを伸ばし、びらを追いかけて駆け回る。
エリカが笑いながらを追いかけ、公平がそのろ姿を温かい差しで見守る。
かつて、孤独の底で凍えそうになっていたのがいた。
そして、世界の片隅で取り残されそうになっていたの子供がいた。
妹が遺した最期の願いというさな鍵は、閉ざされていた彼らのの扉をき、世界で番温かい奇跡を紡ぎした。
り注ぐのの、寄り添いながら歩きすの跡は、どこまでも続く希望の未来へと、確かに続いていた。