"「息子が高熱なのに来い!」夫一家に185万円の請求書を押しつけられた私の正体" 第20話
あふれる最階で
季節は巡り、緑が眩しい初を迎えた。
京の並みを百度のパノラマで見ろす、エクリプス・ホールディングス本社ビルの最階・最統括総帥。 ガラス張りの広なオフィスには、柔らかな陽が燦然とり注いでいた。
「美央総帥。パリおよびドバイの規フラッグシップホテルの建設計画、すべて予定通り着いたしました」 ノックとともに現れたが、恭しくタブレット端末を差しした。 「また、旧械商事の湾岸倉庫跡を活用した、アジア最級の国際物流ハブセンターも、来より本格稼働に入ります。グループ全体の営業利益は、過最を更する見込みでございます」
「ありがとう、さん。現のスタッフたちに、特別賞与の配をお願いね」 「かしこまりました。……それと、美央様。本のお客様がお見えでございます」
が微笑んで扉をけると、トコトコと元気な音が部に響き渡った。 「ママー!」
満面の笑顔で駆け込んできたのは、歳半になり、元気に歩き回るようになった蓮だった。 ろから、専属のシッターが温かい笑顔で見守っている。 すっかりもさなくなり、ふっくらとした頬を薔薇に染めた蓮は、私の元にびついてギュッと抱きついてきた。
「蓮、いらっしゃい」
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私は漆黒のスーツの膝をにつき、しいが子を力いっぱいに抱きしめた。 腕のに伝わる、柔らかく、温かく、かけがえのない命のみ。 「ママ、お仕事がんばったよ。今はこれから、で美しいご飯をべにこうね」 「うん! まんま、いくー!」 蓮がさなで私の首元に抱きつき、屈託のない使のような笑い声をげた。
私はちがり、蓮を抱っこしたまま、巨な窓ガラスのにった。 に広がる、果てしない京の。 かつて、あのペントハウスで突きつけられた、百万円の理尽な請求。 あの傲な寄虫たちは、私を跪かせ、永のずるとして支配するための武器だと信じていた。 しかし、彼らが突きつけたその悪こそが、私を真の支配者として覚させ、自らので未来を勝ち取るための最の引きとなったのだ。
の尊厳を踏みにじり、見栄と欲望だけできる者は、真実ののに自滅する。 そして、誠実にを守り抜く者だけが、揺るぎない絶対の未来をにする。
「蓮。見てごらんなさい」 私が指差すと、蓮はキラキラと輝く瞳で、窓のの青空を見つめた。 どこまでもく、どこまでも澄み渡る、無限の世界。 もう、私たちの幸福を脅かす者は誰もいない。 偽りの仮面を脱ぎ捨て、誇りき母として、絶対の総帥として―― 私はするが子と共に、どこまでもり輝くしい世界へと、堂々と歩み続けていく。