"義両親をこき使う伯父に、嫁の私が反撃した日" 第22話
しい親戚の集まりと、誇りき笑顔
波乱の法事からが過ぎた、爽やかなの休。 私たちは、内の公民館の広でかれた親戚の集まりに参加していた。
かつてのように級料亭の個で国男伯父さんが座にふんぞり返る形は、完全に廃止されていた。 部の央には机がロの字型に並べられ、費用は族ごとの完全割り勘。 料理も、それぞれのが自の品を持ち寄る形式に変わっていた。
「はい、お茶入りましたよ! 欲しい、自分で取りに来てねー!」 親戚の若い従姉妹がるく声をかける。 机のには、義母が腕によりをかけて作った特製の筑煮や、の親戚が持ってきたとりどりのオードブルが並んでいた。 そこには、命令する者も、屈辱に耐えてち働く者もいない。
ふと見ると、座の端の席に座る国男伯父さんが、元の空になったビールグラスを見つめていた。 伯父さんは無識の癖のように、向かいの席に座る義父へ向かって声をかけようとした。 「おい、たかし、そっちのビ……」
言いかけて、国男伯父さんはハッとを噤んだ。 義父の隆さんは、穏やかな笑みを浮かべたまま、静かに言った。 「兄貴、ビールなら、すぐろのクーラーボックスにえてるよ。自分で取ってくれ」
国男伯父さんは瞬だけバツの悪そうな顔をしたが、周囲の親戚たちの自然な線に気づき、静かに席をって自ら缶ビールを取りにった。
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「……ああ、そうだったな」 自分でプルトップをけ、グラスに注ぐ国男伯父さん。 そこには、かつての傲な支配者の姿はなく、ただの器用なの老いた兄の姿があるだけだった。
「お義父さん、この筑煮、すっごく美しいです!」 私が声をかけると、義父は目を細めて破顔した。 「そうだろう、典子の付けは品だからな!」 隣で義母が「もう、たかしさんたら袈裟ねえ」と笑い、美代子叔母さんと楽しそうに漬物の漬け方について言葉を交わしている。 かつての湿な関係は消えり、適度な距を保ちながらお互いを尊しう、健全な親族の姿がそこにあった。
「なお」 隣に座る健太が、いたずらっぽい笑みを浮かべて私の元に顔を寄せてきた。 「今はもう、『やり返してもいい?』って聞かなくていいのか?」
私は座敷を見渡した。 誰も怯えていない。誰も無理をしていない。 自分のでち、自分の言葉で笑いう、好きな義父母の眩しい姿。
私は首を横に振り、最の笑顔で夫に答えた。
「もう、私の番はないみたいね」
の柔らかなが、広の畳のに温かくり注いでいた。 誰かの犠牲のに成りつ平など、最初からいらなかったのだ。 自らの誇りを取り戻した義父母の笑顔は、何物にも代えがたい、本物の幸せの輝きに満ち溢れていた。