事件概要:富山大学附属病院第二外科は、医師の働き方改革として「交代制」と「完全シフト制」を導入。すい臓がんの手術では手術中に医師が交代する新たな方式が採用され、長時間労働を軽減。外科医不足が深刻化する中、勤務時間を細分化し、育児や家庭生活も配慮する改革が進む。過去20年で消化器外科医は2割減少した背景には業務負担の重さがある。改革後、医師数が倍増し、手術の合併症率も低下。患者の安全性と医師の働きやすさに配慮した新たな常識が医療崩壊を食い止める可能性を示している。

コメント:医師不足が医療崩壊に直結する危機的状況に対し、富山大学附属病院が打ち出した「交代制」と「完全シフト制」は確かに効果的です。しかし、制度導入が現状の業務負担を軽減する以上の抜本的解決策には至っていません。まず、本質的な課題は外科医の増員だけでなく、医療現場全体で消耗しない仕組みを作ることにあるといえます。
例えば、医療研修の段階で外科領域の選択率を上げるためのインセンティブ付与、地域格差の解消を目的とした全国的な人材配分、さらには外科の技術継承を支えると同時に、AIの活用による負担軽減などが必要不可欠です。医療従事者の健全な働き方と患者の安全を秤にかけるのではなく、それが同時に成立する仕組みを作るべき時期にきています。人命を預かる医師たちの幸福度を高めること、それこそが医療の質そのものを底上げする鍵となるでしょう。





ネットからのコメント
1、いい取り組みかと思います。交代することによって、疲労によるミスも減るし、手術に関わる件数も増加(経験値UP)、ちゃんと休憩や休日も確保できる。医師免許取得した人が外科医にならない理由として、「医師も人間」だから個人の時間が確保できる眼科や美容外科に流れていく。本当に必要なのは、外科や内科・救命医・麻酔医です。医師にも個人の時間があってしかるべきです。病院を管理する人が「医師も人間」を踏まえて、個人の時間を確保できるような態勢を整えてほしいですね。
2、現役の外科医です。周りの意見でも多いのが、外科医を選んだ時点で手術を途中で降りる(手を下ろす)ことは望まない医師が多いと思います。
働き方改革も重要ですが、我々が求めているのは正当な対価だと考えています。大変な分、その診療内容やリスクに沿った対価(賃金もそうですが、患者さんからの評価もそうです)が割りに合うことの方が長時間労働を逃れることより、余程重要です。
3、「最後まで一人が執刀すべき」という根性論より、集中力が切れた状態でメスを握られる方がよっぽど怖い。外科医だって人間です。パイロットに飛行時間の制限があるように、医師の疲労も医療ミスに直結する。10時間を超えるような手術で、フレッシュな医師にバトンタッチする「チーム医療」の方が、患者としてはよほど安心感があります。この仕組みを「責任感がない」と捉えるのではなく、患者の命を最優先に考えた「新しいプロ意識」として、社会全体で当たり前にしていきたいですね。
4、この仕組みを作るのは大変だったでしょうねえ。労働時間を短くしても、密度が上がれば成長出来るでしょう。疲れ果てた状態でいつまでも病院にいても、悪い経験を積むだけだと思います。医師の成長という観点からも、素晴らしいと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/10d88c7a27a97656c262e6e1f72f40f1ff0a2feb,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]