事件概要:昨年11月、広島県内の40代女性が息子の県立高校受験に向けてインターネット出願の保護者欄に自身の名前を記入したところ、夫の名前に変更するよう中学校から指示された。住民票や町教委の指示に基づき修正はしたものの、女性は父親を保護者と固定する現状に疑問を感じ、県教委や町教委に問い合わせた。調査の結果、住民基本台帳や制度上の資料に起因するものと判明。同時に「父親の名前を保護者名に記載する」という固定観念が根強いことが浮き彫りとなり、見直しの必要性が指摘された。

コメント:これは単なる書類上の問題ではなく、制度と意識の深層にある固定観念を露呈する一件だ。現状では住民基本台帳や町教委の「入学決定通知書」をベースに、父親が保護者名として記載される仕組みが用いられている。しかし、この仕組みには明らかに個人間の実態を反映していない欠陥がある。
学校事務の効率性を理由に、母親が保護者として認められない状況は不公正であり、親としての権利や責任を軽視する結果に繋がってしまう。
問題の本質は、制度設計や現場の運用に組み込まれた性別役割の固定観念だ。父母がいる場合に「世帯主=父親」が自動的に選ばれる基準には、家族構成や実情を無視した非合理性がある。そしてこの非合理性は、教育現場における性別の固定的な役割を助長し、男女平等の理念に逆行している。
解決策として、まず住民票や「学齢簿」に関する制度の見直しが必要だ。保護者名を父母いずれか自由に選択できる柔軟な選択肢を設けるべきであり、教育委員会もその指針を明示するべきだ。また、学校側や教員への意識改革を推進するための研修を導入し、固定観念を排除する措置が取られるべきだ。さらに、出願手続きを家庭の現状に即した形で調整できるシステムの導入を考慮することが重要だ。
教育現場は子どもたちの未来を育む場である以上、単なる書類手続きにも公平性と尊重が求められる。個々の家庭の実情を無視する制度によって母親たちの貢献や役割を見過ごすことは、教育そのものの理念を損なうことではないだろうか。
柔軟な変革こそ、平等な社会への一歩である。
ネットからのコメント
1、個人的には、ジェンダー云々ではなく事務手続き上のことだと思うから、「私だって保護者なのに!」と憤ることはないのだけど、出願でなくても学校に提出する書類って、皆一度は「ここは誰を書くべき?」って迷ったことがあるよね。あらかじめ「世帯主」「優先連絡先(保護者)」など、目的に応じて、誰が見てもわかるようにしておいてもらえると助かる。
2、今から約15年程前かな?私の居住地でも似たような事が問題になったことがある。発端は教育委員会だったかな?から発送されている小学校の入学通知証。保護者欄に父親(母親のみの場合は母親)の名前を書くよう記載されていたから。母親も保護者なのに父親限定はおかしいと。昔からこれで発送していたらしいが、これがきっかけで両親どちらでも可能になった。記事にあるように在籍校やPTAに提出する書類にも保護者名の記載が殆どあり、迷う時は多々有って、結局ケースバイケースで記載している。そもそも保護者名と記載するのがややこしい。
世帯主、若しくは戸籍筆頭者とすれば1人しか居ないのだから悩まなくて良いだろうに。
3、初めて子供が生まれて、病院関係の書類を書く時に、保護者欄は迷いつつも父親を書いたのですが、そのうち「あれ?私も保護者だよね」と気づき、依頼自分(母親)の名前を書くようになりました。ずっとそれでやってきたのに、いきなり「母親じゃダメ」と言われたら私も少しモヤモヤした気持になると思います。
4、逆もありますよ。先日子どもの3歳児検診に行きました(私は父親です)。2回の問診で、1度目は「今日はお母様は来れないのですか?」2回目はいきなり「お母様の気になり事はありますか?」と聞かれたので「はい?」と聞き返したら「お母様から気になることがあるとか聞いていませんか?」とだけ。父親である私の方が普段一緒にいる時間が長いから私が連れて行きましたが、私に対しては全く質問されず。父親は保護者としてみなされていませんでした。気になっていることはありましたが、こいつらに聞いたところで「それはお母様も同意見ですか?」とか言われる気がしたので、何も言わずに帰った。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5d343b8b948041598467af82801b80a461ebdcfb,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]