今年は多くの地域でクマの出没が相次ぎ、捕獲頭数も過去最多となった。特に秋田県と岩手県で被害が著しく、230人が被害を受け、13人が死亡している。出没場所は市街地にまで及び、民家や商業施設などで目撃されている。主な原因はブナやミズナラの木の実の凶作による餌不足とクマの生息パターンの変化だ。地球温暖化がこれらの変化に影響している可能性もある。

対策には限られた資源配分が課題であり、人手不足が懸念される中、自衛隊の支援が期待されている。

この状況は自然環境と社会の双方に対する深刻な警告である。今年度のクマ出没数の急増は、山の木の実不足だけで説明しきれないほど複雑な問題だ。まずは、森林管理の欠陥を指摘せざるを得ない。樹木の病害対策の遅れは、クマの餌不足を招き、人里での出没を増加させている。さらに温暖化による生態系変化は、クマの生存率を上昇させ、生息数を増加させている。これに対して、まず実施すべきなのは、ブナやミズナラに対する病害対策の強化、温暖化進行の抑制策の練り直し、そしてクマの生態調査による生息数の正確な把握である。日本の高齢化と過疎化に対応するため、行政と自衛隊を含む全ての支援体制を統合し、柔軟で適応力のある政策を構築すべきだ。

持続可能な自然と人間の共存を図るため、対策実施の迅速化が求められている。

ネットからのコメント

1、増えてるのはクマだけじゃないからな。イノシシやシカやカモシカだって同じ傾向。むしろクマよりも人間が目にするエリアでの出没件数ははるかい多い。要因はもっと複雑なんじゃないかな。こういった動物たちの間でも食べものをめぐる争いもあるだろうし、一つの動物の行動範囲が変化すればそれはほかの動物の行動範囲だって変える可能性があるだろうしね。ただ我々人間が与えた影響こそクマの行動の一番大きな要因になってると思うね。

2、そもそも、野生のヒグマの生息数はここ30年で2.3倍増加し、分布域も1.3倍に拡大している。元々、熊は害獣のため戦後から昭和末期頃まで撤退的に駆除されていた結果、ヒグマは5,200頭程度の生息数だった。しかし、1990年代の保護政策に転換後は増加を続け、2023年末には約11,661頭となり、顕著に増加した結果、縄張り争いが劇化し、敗れた熊がエサを求めて居住地を彷徨う様になった。

熊被害は数が多過ぎることが原因だし、人身被害も増加しているため、元々の駆除優先の政策に戻した方が良いと思う。動物愛護団体がうるさいが、動物愛護と害獣駆除は別問題だし、共生が不可能だから被害が増えているのが実態。現実問題、一部の過激派の意見は無視して政府や行政が対策しなければ、被害が増え続けるだけだと思う。

3、最近はクマ出没のニュースが減ったのは冬眠したからでしょうか。ブナやミズナラといった木の実の凶作のサイクル的には、来年は凶作でない可能性がありますから、しばらくはクマ出没の件数は減るのかも知れません。しかし、次にクマの出没が増えるまでに対策を練っておきたいところです。海外ではアメリカやカナダのように、クマにエサを与えないことを厳格化している所もあり、専門職員もいるようです。一方で日本では公務員が他の仕事を掛け持ちして対策に当たっているという報道も見た気がします。長文で詳しくよく網羅された記事に思いました。山間部から人が減るのは林業や農業の衰退の他にも、都市集中や高齢化もあるのでしょうね。

4、餌不足なんて大きな影響ちゃうよクマはテリトリー性が強いからエサが沢山あってもテリトリーわけてあげようなんてないからねエサが沢山あれば繁殖してテリトリー争いに負けたクマが人里に出てくるだけなので、手当、報酬、怪我などの補償をしっかりやって（地方自治体レベルだと予算確保難しいだろうから国家規模で）人里に降りてこなくなるまで駆除一択だろ野生動物は命危険ないと判断したら音にも慣れてしまうそうなのでモンスターウルフなどもいずれは効果が薄れる可能性は否定出来ない