68年前に発生した新生児取り違え問題について、新生児の江蔵智さん(現時点で67歳)が東京都立病院で別の赤ちゃんと取り違えられ、生みの親に関する調査を進めてきた東京都が「現時点で取り違えの相手を特定できていない」とする報告書を本日江蔵さんに手渡しました。この問題では、東京地裁が都に調査命令を出し、江蔵さんと同じ月に出生届が提出された38人とその両親計52人に絞り込んだ調査が進行。都の担当者は「追加の働きかけが難しい」と課題を示す一方、江蔵さんは調査継続を切望しています。

今回の問題は行政の責任と制度の欠陥が問われる典型例です。都立病院で起きた取り違えは重大な過失であり、68年もの時間が経過した後、東京都が責任を持つべき部分はより顕著になりました。被害者である江蔵智さんが生みの親の情報を求め、裁判所も調査を命じたにもかかわらず、調査結果が不十分な状態で停滞している事実は、行政が遺憾な体質を持続させていることの証左です。
問題の根本は病院の安全管理の欠如ですが、それを是正しない制度の未整備が浮き彫りとなっています。さらに、現行法や行政の対応がこうした問題に十分な救済策を提供できていない状況も深刻です。現状を改めるためには、以下のような対策が必須です。
新生児識別や管理に関する制度をより厳格化し、病院に対する監査を恒常化させるべき。取り違えの事例に対応するため、国や自治体が特別調査チームを設置し長期的に対応する。被害者支援専門窓口を設置し、問題解決までの包括的なサポートを提供する仕組みを整える。また、透明性の欠如に対する責任を行政側が真摯に受け止めることで、被害者の心理的負担を軽減する努力も不可欠です。この問題は単なる過去の失態で片付けられるものではなく、人命や人権の尊重が試される場面です。江蔵さんの求めは、行政がリーダーシップを発揮して信頼を取り戻す契機となるでしょう。
ネットからのコメント
1、この方の気持ちもわかるし、都側の配慮もまた分かる(未解決事件で見たので)何も知らず暮らす相手方の家庭環境を根底から崩すことになる。
また今の位置も変わるかもしれない。もちろんこの方の気持ちも痛いほどわかる。一番悪いのはこの方が生まれた病院の対応(多分ベビーブームの混乱期や体制が十分でなかった時代背景、あちこちで起きていたのだと思うけど)であって、この方も相手方も今の都も悪くないんだよな…どれが最適解なんだろう…本当に複雑やね。
2、NHKの未解決事件という番組で観ました。この方のような取り違えは相当数起きていたようで、氷山の一角とのこと。都は取り違えが起きた可能性のある人に書類で協力を依頼しているが、その方々も出自を知らないでいる権利があるというが、ただ単に連鎖的に取り違え訴訟や調査が発生することを恐れているだけとしか思えない。この方のお母様も本当の我が子がどこでどう暮らしてきたのか、ひと目会ってみたいと言いながら亡くなられている。東京都はもっと真剣に訪問して調査協力をお願いするなどして取り組むべきだと思う。
3、自分がもし大人になってから取り違えがあったかもしれないので、調査に協力してほしいと連絡があったらどうするだろう。
もし円満家庭で幸せに育ったなら、今更親が違いましたとなると困惑するだろうから、あえて追及しないかもしれない。両家の経済状態に差があればとっても面倒なことになりそうな気もする。本来江蔵さんが育つはずだった家に財産が沢山あれば江蔵さんに相続権も発生する。江蔵さんが育ての親とそりが合わなくて14歳で家を出たというのを聞くと、あまり恵まれていない家庭のような気がする。もし自分が本来より良い家庭で育ったなら、もうそのまま人生を全うしたくなるとは思う。明らかになったところで失うものが多すぎる。かと言って直感的に自分がそうかもしれないと思いながら、名乗りをあげないとずっと心の奥で何かひっかかりを感じながら生きていくことになる気もする。
4、私は産院ではなくお産婆さんに取り上げられたので間違いはないのですが、同時期に生まれた身として、この方の気持お察しします。育ての親に愛情も感謝もあるのは分かりますが、やはり自分の実の親を知っておきたいと思うのは当然です。相手あっての事なので、もしやと思い当たるご両親やお子さんは居るのだろうと思いますが、怖くて確かなる事実を知りたくないのでしょう。
難しい問題ですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/11de719267d33cf4ff45a3eb9bc963cdbe452435,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]