高市首相は、15日開幕のG7サミットで、中国の輸出規制を背景に、レアアースなど重要鉱物の共同備蓄構想を提案する方針を固めた。この構想は、G7内での共同備蓄制度の構築と供給の安定化を目指しており、日本が専門ノウハウを提供し主導する。成果文書には、一国への依存度を2030年までに60%、その後50%以下に削減する数値目標が盛り込まれる見通し。対象鉱物は今後設定され、各国共同調達を通じた代替供給源の開拓も目指す。

中国の重要鉱物市場の独占に依存する現状が、近年深刻な社会的リスクを生じさせています。市場シェアの約7割を占める中国は、経済的威圧を目的とした輸出規制を通じ、他国に対して戦略的優位を確立しつつあります。この課題への対策が遅延した場合、国際経済や安全保障が大きな影響を受けかねません。
重要鉱物の依存問題は、主に供給網の脆弱性を放置してきた各国の制度的怠惰が背景にあります。
単一国依存からの脱却は喫緊の課題であり、日本の構想は重要な一歩といえるものの、具体性に欠けその効果には疑問が残ります。本質的な解決には、(1)全世界的な代替供給国の開発、(2)レアアースリサイクル技術の強化、(3)新興国の採掘環境改善支援といった多面的アプローチが求められるべきです。
今回の構想は、中国依存からの脱却を目指す正当な動きである一方、重要鉱物を巡る地政学リスクへの根本的な解決策とは言えません。国際社会全体が協力し、その先に新たな公平な供給網を構築する必要があります。現状維持に甘んじる時期は、もはや過ぎ去っているのです。
ネットからのコメント
1、共同備蓄の考え方自体には賛成ですね。ただ、こうした国際協力でよくあるのが、「一番必要としている国が一番お金を出す」という構図です。日本は中国依存のリスクを強く認識している国ですから、気が付けば日本が多くの費用を負担し、他国は恩恵だけ受ける形にならないよう注意してほしいですね。共同備蓄なら、負担も利益も共同であるべきです。少なくとも、日本だけが財布役になって終わるような仕組みにはしてほしくありませんね。
2、レアアースの調達先を多角化することはもちろん重要だと思います。しかし、米中は昨年10月にレアアースの輸出規制を一時停止することで合意しており、現時点で最も深刻な懸念を抱いているのは日本だけではないでしょうか。そのため、共同備蓄や共同保有の枠組みを作ろうとしても、費用負担を巡って各国の温度差が生じ、結局のところ、「提案した日本が最も多く負担すべきだ」という議論になり、日本だけの負担が大きくなるのではないかと思います。
3、合意に至る可能性はほぼゼロだと思います。今回の輸出規制は過去とは比べものにならないほど厳しく、他国を迂回した出荷も禁じられています。規制対象外であっても規制品が隠れて紛れ込んでいないか厳格なチェックが中国税関で行われるため、春先は資材物流が大混乱でした。共同備蓄の概念を持ち出そうものならそのパートナー国家へのレアアース供給も止まりかねません。高市さんには是非、南鳥島レアアース開発のより中国品は不要と明言して欲しいものですね。
4、高市政権はアメリカ追従+反中国の立場が鮮明だが、余りにも旗色が鮮明であると言う事は外交上望ましい事とは言えない。
「交渉次第でどちらに動くか分からない」要素がある事が外交上の抑止力として働くからだ。そう言うものが働かなければ、トランプ政権は日本への軍事費負担をためらいなく増額要求するし、中国も対日レアアース規制を自己正当化する材料にもなってしまう。そのような一種の自縄自縛の結果としての不都合を、EUなどと対等に分かち合おうと提案しても難しい面があるし(総論賛成と言う事にはなるだろうが)、日本国民としても、もっと硬直的ではない形の外交をお願いしたいと感じる面が強くなっている
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/58d1949ed8d443b04fa100af60642db5bb4bab59,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]