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完結第14話
七年後、屋上で見つかった妻の秘密
1993年、鹿児島。自治会の帳簿を整理していた主婦・ミキは、過去の火災復旧費に不自然な水増しを見つける。調査を始めた直後、彼女は遺書とバッグだけを残して姿を消した。 投身とされた事件から七年後、マンション屋上の封鎖された旧貯水槽から、ミキと一致する人骨が発見される。ミステリー|真相|行方不明2.1万字5 347 -
完結第13話
成人式に消えた母と十三着目の振袖
2014年の成人式当日、貸衣装店から母・奈津子が消えた。店の960万円もなくなり、共に姿を消したカメラマンとの逃避行が疑われる。娘の紗季に残されたのは、「今日は署名をしないで」という謎のメモだけだった。 10年後、閉店する店の倉庫から、記録にない「13着目の振袖」が見つかる。その裾には、若い女性たちの名義で作られた高額ローン契約書と、母が隠した証拠が縫い込まれていた。ミステリー|真実|行方不明2.3万字5 336 -
完結第18話
昭和五十一年、消えた父の声を十八年後に聞いた
昭和51年、深夜番組の途中で言葉を止めたアナウンサー・孝一が、そのまま姿を消した。局から消えた200万円を持ち逃げしたと疑われ、家族には盗人という噂だけが残る。18年後、娘の奈津美は放送局の壁から、当夜の未放送音声を記録したテープを発見する。 調査の末、孝一はダム建設に伴う戸籍偽装と土地補償の不正を知り、死亡したことにされた女性の娘を守ろうとして町を離れたと判明する。200万円の受領書も局幹部による偽装だった。しかし危険が去った後も、孝一は家族に拒絶されることを恐れ、自ら帰らない年月を重ねていた。 奈津美たちは父と再会するが、すぐに昔の家族へ戻ろうとはしない。父の潔白だけでなく、その後の沈黙も記録に残し、それぞれの距離で関係を築き直す。資料館では途切れた放送と地域の声が保存され、孝一は新たな記録に《今度は、返事がなくても、自分から確かめる》と書き残した。昭和|ミステリー|真相|行方不明2.7万字5 275 -
完結第11話
最終列車で消えた18歳
昭和63年、廃線前夜の最終列車に乗った18歳の娘が、途中で姿を消した。 終点に着いた車内には、旅行鞄と赤いマフラーだけが残されていた。 鞄の上には、駅長の父へ宛てた短い手紙。 《お父さんの決めた人生には戻りません》 娘は名古屋の短期大学へ進学する予定だったが、父は直前になって猛反対していた。 それから35年、娘の行方は分からないまま父は亡くなった。 翌年、解体中の旧駅で、伝言板の裏から薄い鉄箱が見つかる。 中には娘の受験票、12通の手紙、診断書、通帳、そして古い録音テープ。 受験票の裏には、失踪8日後の日付でこう記されていた。 《本人来校。入学辞退の意思なし》 ところが、その2日後には父の署名入りの辞退届が提出されていた。 さらに鉄箱から出てきた最終列車の切符には、改札鋏の痕が一つもなかった――。ミステリー|真相|行方不明1.6万字5 734 -
完結第11話
卒業3か月前に消えた娘
1995年11月、卒業まであと3か月だった富山大学4年生・大山蓮子が、突然消息を絶った。 家には財布も読みかけの本も残されていた。ところが、半年以上かけて集めた卒業論文の取材資料だけが、すべて消えていた。 蓮子は都市開発で土地を手放した住民たちを訪ね、補償金の記録を調べていた。失踪前、友人には「土地のお金を調べていたら、生きている人たちの話が出てきた」と漏らしている。 下宿に残された地図には、土地買収が行われた3つの地域を示す赤い丸。そして古い行政資料から浮かんだ担当者の名前は、失踪前夜に蓮子と口論していた叔父・達夫だった。 達夫には完璧なアリバイがあり、捜査はやがて縮小される。しかし6年後、赤い丸がつけられた土地の工事現場から、二重の袋で守られた2枚の書類が見つかった。 余白には蓮子の筆跡で、こう記されていた。 《単価に不自然な変更あり》 そして最後に――《担当者 大山達夫》。ミステリー|真相|行方不明1.6万字5 1475 -
完結第12話
消印は失踪の3日後
1996年、岐阜県北部の山あいの町で、配達中の女性郵便局員・小沢真紀が突然姿を消した。 郵便バイクは旧バス停のそばで見つかり、翌朝には河原で制服帽も発見された。警察は川への転落を疑ったが、真紀の姿はどこにもなかった。 それから25年後、閉鎖された旧郵便局の壁の中から、真紀の職員番号が書かれた郵便袋が見つかる。中には、亡くなったはずの人々に関する記録と、真紀が失踪3日後に投函した一通の手紙が残されていた。 そこに書かれていたのは、息子・拓海へ向けた不可解な指示。 「年賀状を全部調べて」 母は本当に川で消えたのか。なぜ死者の名前で年賀状が届き続けていたのか。そして父は、25年間何を隠していたのか。 届かなかった手紙が、長い沈黙の奥に封じられた真実を少しずつ暴いていく――。ミステリー|行方不明1.8万字5 409 -
完結第10話
27年後、娘は父の葬儀に帰ってきた
1995年、学校帰りの10歳の少女・美穂は、灰色の服を着た女に連れられ、そのまま姿を消した。 母・佐和子は27年間、娘の帰りを待ち続けた。だが夫の正人は、地域では「娘を捜し続ける父」として知られる一方で、どこか不自然な沈黙を守っていた。 そして27年後、正人の葬儀の日。 遺族席の佐和子の前に、見知らぬ大人の女性が現れる。彼女が差し出したのは、美穂が幼い頃になくしたはずの花形の髪留めだった。 「お母さん、迎えに来たよ」 再会のはずの言葉は、なぜか冷たかった。 娘はなぜ母を恨んでいたのか。失踪当日、母を学校から遠ざけた電話は何だったのか。そして、27年間隠され続けた手紙と書類が、家族の嘘を静かに暴き始める――。ミステリー|真相|行方不明1.5万字5 411 -
完結第12話
ただいまの裏にあった10年
1985年8月15日、新潟県長岡市で、23歳の佐藤健一はいつものように工場を出たまま姿を消した。 自転車も、持ち物も、行き先も分からない。両親の誠とかず子は必死に息子を捜し続けたが、手掛かりは何ひとつ見つからなかった。 それから2年後、痩せ細った1人の男が佐藤家の玄関に立つ。 「ただいま」 失われた息子が帰ってきた――そう信じた両親は、彼を再び家族として迎え入れる。記憶を失っていても、生きて戻ってくれたならそれでいい。そう思いながら、佐藤家は少しずつ穏やかな日々を取り戻していった。 しかし10年後、差出人不明の小包が届く。 中に入っていたのは、小さな遺骨と、父が本物の健一に贈ったはずの腕時計。そして一枚の紙には、こう書かれていた。 「本物の息子さんをお返しします」 8年間、家族として暮らしてきた男は誰だったのか。 そして本物の健一は、あの日どこで何を奪われたのか。 失踪、偽りの帰還、そして名前を越えて残った家族の形を描く物語。ミステリー|行方不明1.7万字5 479 -
完結第8話
サービスエリアで消えた三人
大型サービスエリアで、36歳の母親と9歳の息子、6歳の娘が突然姿を消した。残された夫・修一はテレビに出演し続け、「妻と子供たちを見かけた人は連絡してください」と14年間訴え続けた。世間は彼を、家族の帰りを信じて待つ父親として記憶していた。ところが事件から14年後、100キロ近く離れた古い貸倉庫の床下から黒い旅行鞄が発見される。中に入っていたのは、失踪した妻の財布と、息子が旅行当日に履いていた片方のスニーカー。そして、その倉庫の過去を調べると、夫がかつて関係を持っていた女性の名前が浮かび上がる。14年間誰も疑わなかった「3人はサービスエリアで消えた」という前提が、そこから静かに崩れ始める。ミステリー|真相|遺體発見|行方不明1.1万字5 275 -
完結第13話
変な家
住宅情報サイトの編集者・森川直人のもとに、ある中古住宅の間取り図が届いた。埼玉県にある築28年の4LDK。一見ごく普通の家だが、洗面室と書斎の間には、どこからも入れない幅1メートルほどの「空白」がある。さらに、家族の生活動線から切り離された第二玄関、外からしか入れない物置、道路から見えない窓。現地を訪れた森川は、誰かを閉じ込めるための家ではないかと疑う。だが調査を進めると、別々の県に建つ2軒の家にも、まったく同じ奇妙な構造が見つかった。なぜ3人の男は、同じ「空白」を家の中に作ったのか。そして物置の奥から現れた金属扉の先には、28年間隠されてきたものが残されていた。ミステリー|真相|遺體発見|行方不明1.9万字5 303 -
完結第11話
1億8400万円の夜逃げ
2016年、8000万円の借金を抱えていた28歳の高橋健人は、ロト1等・1億8400万円を受け取った直後、忽然と姿を消した。 部屋からはパスポートと衣類の一部がなくなり、本人名義でフィリピンへ出国した記録も残っていた。警察も家族も、彼は借金から逃れるため海外へ消えたのだと考えた。 しかし9年後、麻布の再開発工事中、かつて健人が暮らしていたアパートの地下から、コンクリートに埋められた旅行鞄が見つかる。 中にあったのは、ひとりの男性の骨と、黒縁眼鏡。 さらに、当時見過ごされていたノートパソコンから、不審な検索履歴が浮かび上がる。 本当にロト1等に当たったのは誰だったのか。 そして、9年前に海外へ消えたはずの男は、何を隠していたのか。 1枚の宝くじが、親友同士の運命を大きく狂わせていく――。ミステリー|行方不明1.6万字5 411 -
完結第13話
7年目に開いた薬袋
昭和48年、広島県北部の小さな町で、誰からも慕われていた薬剤師・中村幸子が突然姿を消した。 彼女は「銀行へ行く」と言って薬局を出たまま戻らなかった。手には200万円の入った黒い鞄。けれど銀行には行っておらず、町の誰もその後の姿を見ていなかった。 真面目で優しく、患者一人ひとりに寄り添ってきた幸子。夫の哲夫は涙ながらに妻の帰りを待ち、町の人々も彼女の無事を信じ続けた。 しかし7年後、ある高齢女性の家から見つかった大量の薬が、止まっていた事件を再び動かす。 信頼されていた医師。閉ざされたままの薬局。消えた200万円。 幸子はなぜ、あの日すべてを終わらせようとしていたのか。 町の誰も疑わなかった“優しい人たち”の裏側に、7年間隠され続けた真実が眠っていた――。ミステリー|行方不明1.9万字5 1331 -
完結第14話
消えたアナウンサー
6年前、人気キャスターの水野紗季は突然姿を消した。残された車、動かない銀行口座、使われていないパスポート。そして失踪当時、彼女は妊娠32週だった。時が流れたある夜、同僚の高橋真紀のもとに海外から1枚の写真が届く。欧州の人体標本展に展示されていたのは、30代前半、妊娠32週と記された女性の標本。さらに写真の隅には〈MA-214〉という謎の管理番号が写っていた。偶然にしては一致しすぎている。真紀が標本の出所を追い始めると、6年前に紗季が調べていた別の妊婦失踪事件、病院、献体記録、そして消された取材素材が次々につながり始める。ガラスケースの中の女性は、本当に水野紗季なのか――。ミステリー|行方不明|不倫2.1万字5 481 -
完結第10話
15年後に消えた罪
1984年、東京・世田谷の古い木造住宅で起きた火災。 亡くなったのは、72歳の老人・近藤商司だけではなかった。 焼け跡から見つかったもう一人の女性の遺体は、なぜか新聞紙に包まれ、灯油の痕跡まで残されていた。 当初、事件は老人と介護士の間で起きた悲劇として処理された。 しかし15年後、古い書類に残された一つの署名と、焼け跡に残された小さな証拠が、隠され続けた真実を再び動かし始める。 消えた500万円。 偽造された署名。 そして、誰も疑わなかった親族の存在。 長い年月を経て明らかになった、静かな住宅街の奥に隠された衝撃の真相とは――。ミステリー|行方不明1.5万字5 448 -
完結第11話
地下室に消えた名前
旧精神療養所の解体前調査で発見された、図面には存在しない地下室。 そこには、番号だけを付けられた6人分の遺骨と、半世紀前に消された人々の記録が残されていた。 かつて「自死」と処理された女性たちは、本当に自ら命を絶ったのか。 調査を進める刑事たちは、古いカルテ、残された手紙、そして元医師の告白から、病院の地下に隠されていたもう一つの歴史へたどり着く。 しかし、そこにあったのは単なる事件の真相ではなかった。 名前を奪われ、声を失った人々と、長年沈黙を守り続けた社会の記憶だった――。ミステリー|行方不明1.7万字5 472 -
完結第12話
消えた水色の妹
2001年、姉の結婚式の日に突然姿を消した24歳の看護師・小百合。 財布も携帯電話も残したまま、非常口へ向かった彼女の最後の姿だけが、防犯カメラに記録されていた。 家族は7年間、必死に彼女を捜し続けた。 そして夫となった男も、誰よりも協力的な家族として小百合を探し続けていた。 しかし、引っ越しを前に開けられたベランダの作業部屋で見つかったのは、誰も予想しなかった7年前の痕跡だった。 壁の中に隠されていた一本の携帯電話と、残されたわずかな言葉。 あの日、結婚式の裏側で何が起きていたのか。 そして、最も信頼されていた人物が隠していた真実とは――。ミステリー|行方不明1.9万字5 1179 -
完結第10話
トウモロコシ畑に消えた母
1999年、長野の静かな村で起きた不可解な事件。 朝のトウモロコシ畑で発見された農家の女性は、周囲から「親孝行な婿」に守られていたはずだった。 しかし、現場に残された小さな痕跡と、15年後に開かれた古い証拠が、誰も疑わなかった男の裏の顔を暴いていく。 家族を支える優しい婿の仮面の裏に隠されていたものとは――。 長い年月を経て、静かな村に埋もれていた真実が、ついに明らかになる。ミステリー|行方不明1.5万字5 529 -
完結第11話
最後の定期券
30年間、毎朝駅へ向かい続けた父。 定年後、突然姿を消した彼の行き先は、30年前に消えた小さな駅だった。 娘が父の部屋で見つけた一枚の古い切符と、「必ず迎えに行く」という謎の言葉。そこから、父が誰にも話さなかった過去が少しずつ明らかになっていく。 父が30年間守り続けていた約束とは何だったのか。 そして、あの日駅から消えた少女の行方は――。ミステリー|行方不明1.6万字5 986 -
完結第11話
飛騨の農家に消えた嫁
1995年、岐阜県飛騨地方の山あいにある和牛農家へ嫁いだ27歳のゆき子。 よく働き、誰にも逆らわず、慣れない村で必死に暮らしていた彼女は、ある冬の日、牛舎へ向かったまま姿を消した。片方だけ残された長靴。消えた青いジャンパー。そして、家族が語った「自分から出て行った」という言葉。 警察は深く調べることなく、失踪は家出として処理された。 それから8年。村では何事もなかったように季節が巡り、義父の幻蔵は“誠実な畜産農家”として周囲から慕われ続けていた。 しかし、牛舎裏の堆肥の山から見つかった人骨が、止まっていた時間を動かす。 長年誰も近づけなかった壺のそば。夜ごと繰り返された寝言。真冬の洗車場で執拗に洗われた軽トラック。 誰も探さなかった若妻は、8年間どこにいたのか。 そして、家の体面を守るために義父が隠し続けたものとは――。ミステリー|行方不明1.6万字5 729 -
完結第11話
6秒の着信
2019年10月、紅葉の雪岳山を訪れた若い恋人、ジフンとアリン。 翌年に結婚を控えた2人は、記念写真を残すために山へ向かった。登山口の防犯カメラには、笑い合いながら歩く幸せそうな姿が映っていた。 しかし午後3時過ぎ、2人は分岐点でなぜか正反対の道へ進む。 そして、そのまま山の中から忽然と姿を消した。 大規模な捜索が行われても、足跡も荷物も見つからない。事故なのか、失踪なのか、それとも誰かが2人を誘い込んだのか。真相が分からないまま、3年の月日が流れていく。 やがて2022年、登山道近くの泥の中から、アリンの携帯電話が発見される。 そこに残されていたのは、最後に撮られた1枚の写真と、わずか6秒間の通話記録。 「そのまま来てください。彼も着きました」 その短すぎる声が、3年間“山で消えた”と思われていた恋人たちの、本当の行き先を暴き始める――。ミステリー|行方不明1.6万字5 610