日本の戦後80年を機に行われた世論調査では、2025年1月にトランプ前大統領の2期政権が発足して以降、日米関係が「悪くなった」と感じる日本人が69.5%に達した。調査は7月22~24日にJX通信社とニッポンドットコムが共同で実施し、1042人が回答。「とても悪くなった」が22.4%、「どちらかと言えば悪くなった」が47.
1%を占めた。一方、日本の安全保障については「自力で防衛すべき」と答えた人が41.7%と最多で、「米国以外と連携」33.7%、「米国との関係強化」24.7%を上回った。特に30~60代で自主防衛志向が高く、対米不信が日本の防衛意識に影響を与えていると見られる。
日米関係の悪化が国民の「自力防衛志向」に火をつけている。だが、その背景には日本の安全保障政策のあまりに脆弱な構造が横たわっている。長年にわたり日米同盟に依存し続けてきた結果、日本は「主体的に国を守る」ための現実的な準備も、国民的議論の成熟も不十分なままだ。
今回の調査結果は、単なるトランプ個人への嫌悪では済まされない。政権交代のたびに信頼を揺さぶられる安全保障体制こそが、最大の不安要素なのだ。米国一極依存から脱却せずして、「防衛の選択肢」を真に持つことはできない。
今こそ政府は、①多国間安全保障体制への本格参加、②自衛隊の装備・人材の質的強化、③憲法・法体系の整備と国民的合意形成を急ぐべきだ。さらに、安全保障を外交・経済政策と分断せず、包括的な戦略として再構築する必要がある。
国の命運を「相手の善意」に預ける時代は終わった。
問われているのは、米国不信の裏返しではなく、日本の覚悟と責任の所在である。
ネットからのコメント
1、日本は軍事的にも経済的にも特定の国に依存しない体制を構築していくべきと思います。そのため、軍事的には防衛力の強化や価値観を共有する近隣諸国との防衛協力を進めるべきと思います。また、経済的にはTPPの加盟国を増やすことなどを通じ貿易を多角化することが必要と思います。
2、アメリカの言いなりであったとしても、世界一の軍事力をもつアメリカを同盟国にしているのはデカイ、戦争の抑止力と言う意味では効果が絶大な事は忘れてはいけない。はっきり言って核を持たない日本が、地政学的に見てこれまで無事なのはアメリカが同盟だからに他ならない。その上でいざ攻められた時には残念ながら、同盟国や連合はお助け程度だという事。よく考えると当然だと思う抑止力と有事は切り分けて考える必要がある。
3、平和と安全には日米同盟を強化すべき?日米同盟で日本の国土を守ると言いながら、東京の4倍の北方領土返還交渉に協力するどころか逆に妨害し、国民所得がアメリカを超えると卑劣なジャパンバッシングで日本経済を衰退させ、同盟と言いながら不平等条約の地位協定に一切応じないアメリカが日本を守る?幻想だよ。
在日米軍はアジア覇権のために日本を都合よく利用しているにすぎない。イスラエルのためなら国際法違反のイランの核施設の空爆も強行するが、日本のために北朝鮮の核開発を阻止することはなかった。いまでは北朝鮮は数十発の核ミサイルを保有して、我が国の脅威となっている。
4、日本はアメリカに頼り過ぎた。自分の身は自分で守る時代だ。パクスアメリカーナは終わりだから、日本はヨーロッパとASEANを中心に新しいサプライムチェーンと防衛関係から構築が必要だ。まずはフィリピン、オーストラリアからだ。イギリスや海洋国家と連携が必要だろう。最終的には等距離外交で今のインドみたいな感じを目指して行けばいい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3e59b6683783c5be5539b4d9cacbdc451ce6804a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]