大阪府の吉村知事は、大阪・関西万博の「大屋根リング」をすべて保存してほしいという声に対し、費用と責任を持つ人物が現れることがない限り、その希望を叶えるのは難しいとの考えを示しました。大屋根リングは当初「不要」との声も多かったものの、現在では高く評価されています。しかし、その長期保存には防腐・防水措置が施されておらず、現実的な維持管理の課題が指摘されています。
一方で、吉村知事は200メートル部分の保存を決定し、そこを緑地公園にする計画があるとしています。万博の黒字が出たことで財源の確保も見込まれていますが、全体保存への展望は現状難しいと述べ、保存希望に関して否定的な立場を改めて表明しました。
知事の発言に鑑みると、保存を求める声が「責任」と「費用」という具体的かつ現実的な障害に対して、どれほど無力かが痛感されます。現状では費用負担のハードルが高く、それが保存計画を阻む要因となっています。この事態は一地方行政における予算の制約と、公共への期待との乖離を浮き彫りにしており、制度的な欠陥を露呈しています。
まず、第一にこのような保存要望が発生した段階で、迅速かつ透明な費用試算を行うべきです。次に、民間セクターや地域社会との協力体制を構築し、共同で財源を確保するモデルを探ることも重要です。
さらに、一般市民が選択に関与する場を設け、価値の共有と理解を図る仕組みが求められます。吉村知事の独断ではなく、公共と行政が一体となり、この文化遺産のかじ取りをするべきです。この宙ぶらりんの状態を打破し、未来を見据えた決断が求められる時です。
ネットからのコメント
1、閉幕前日の12日に行きました。予想外の雨が降りリングでところどころ雨漏りがしていたし、木材自体も開幕当初より劣化しているのが素人目にもわかりました。本当に素晴らしいけど保存は現実的に難しいというのは皆分かっていると思う。西ゲートから帰る時に名残惜しそうにリングを遠くから写真に収める人がたくさんいた。それで十分なのかなとも思います。
2、実際に万博に参加してきた感想としては、全体として非常に素晴らしかったです。大屋根はもちろん、各パビリオンの建物も花火も素晴らしかった。何よりあのとんでもない入場者の数を毎日毎日対応されていた警備員や交通整理の方々、入退場のスタッフ、全ての関係者に感謝したいです。大屋根は現実的に難しいとして、パビリオン関係の建物をどうにか残すか、移設して利用出来ないかなー、とは思います。
3、木製で防腐処理すらして無いなら、あっという間にシロアリの餌食になります。防腐剤を塗布すれば良いが、毎年です。天文学的な費用がかかります。しかも海の上、、、200メートルでも維持管理費は想像してる以上にかかる。ただ、撤去までに数ヶ月間、寄付や入場料を取って良いので開放してほしいなぁ。
4、2日間だけの万博入場でしたが大屋根リングは感動しました。今回の万博の象徴だったと思います。見て良し、登って良し、廻って良し、休んで良しと心に残る建築物でした。全体保存は、入場料を取っても・・・現実的に無理なんでしょうね。200mを残してくれるだけでもありがたい。またいつか大屋根リングとみゃくみゃくに会いに行きたいです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2c2df6b87c3e01dc5f70da2ffb0fc9fb88dea38a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]