佐野さん夫婦は、定年後の「スローライフ」に憧れ、子どもたちの独立を機に神奈川県から静かな山間の町へ移住しました。自然に囲まれた暮らしや物価の安さを期待していたものの、移住先での濃すぎるご近所付き合いや交通の便の悪さ、予想外の生活費の増加に直面し、生活が思い描いたものとは程遠いものであることを実感しました。結果、3年後に元の地域に戻り、子どもたちの近くに住むことを決めました。

この経験を経て、田舎暮らしのメリットと共に、現実的な生活の課題を学びました。

佐野さん夫婦の体験は、田舎暮らしの夢が必ずしも現実と一致するわけではないことを示しています。生活インフラの不足や文化的な違いが逆効果をもたらし、高齢者にとって特に重要な医療へのアクセスや交通の利便性が欠如していました。彼らの失敗は、地方移住が単純な理想によるものではなく、現実的なニーズに基づいたものでなければならないことを教えてくれます。移住を考える際には、地域医療体制の確認、不動産市場の了解、地域文化の適応のための準備が必要です。老後における生活の安心とは、単なる経済的な都合以上に、心身の健康と家族とのつながりを重視した選択によって得られるものです。社会は地方と都市とのバランスを考慮し、高齢者が安心して暮らせる環境づくりを支援するべきです。

ネットからのコメント

1、同じような田舎暮らしの後悔を紹介する記事がたくさん出ています。共通しているのは事前の調査が足りないと思います。短絡的に田舎でのんびりしたいとか、自然を満喫したかったと言う人が多いです。近隣を気にせず、数十分圏内にショッピングセンターや公園、病院がある便利な都会で快適さを追求した方が良いと思います。

2、地方移住はいいけれど、山間部というのがワーストチョイス　まともな人は別荘でない限り山間部なんて移住しないよ基本的に居住費以外は田舎はカネも持ってないと生活できんよ　競争原理の弱い田舎はガソリンもクルマも日用品も交通費もなんでも高いおれは平野部の農村在だが、もともとは街育ちだから不便は多い近所付き合いはないけど、役員が大変特にリタイア年齢の70代は様々な役が回ってくるのでもう大変だ田舎暮らしは、カネとヒマと智慧とボランティア精神がないと地獄の日々になるよ

3、昔は戸建てを購入するのに、小さくても庭がほしい　みたいなのがありました。最近では土の庭は不人気です。理由は雑草などの処理。

なので、草花を育てたい方は、プランターを利用します。買い物、病院も大切ですね。気をつけないといけないのは、ショッピングセンターとかバス停は、なくなる可能性があります。

4、よくある話。そもそも田舎で暮らした経験がない人が老後の棲家として田舎を選ぶ事が大間違い。空気がきれい、静か、のんびり、生活費が安い。裏を返せば、交通が不便で何もない、人もいなけりゃ店もない、することもないし、金の使い道もない。あるのは昔からの風習と濃厚な人間関係。今では不合理と思うような地域のルールというかしきたりも少なくないよ。その土地柄をよくよく知っている人しか田舎に移住なんかしないほうが良い。それでも大都市の喧騒に疲れたら、地方の県庁所在地が一番。大きな病院もあるし、バスや電車もある。山陰地方や北関東あたりは狙いどころですよ。歳を取れば良い足腰も弱るし、病気もする　そこそこ快適な住環境が必須です。