政府は10月26日、経済財政諮問会議を開催し、米マサチューセッツ工科大学のブランシャール名誉教授など著名な海外経済学者とマクロ経済運営の方向性を議論した。高市早苗政権は、これまで「基礎的財政収支(PB)」の単年度黒字化目標を撤回し、複数年度への移行を示している。加えて、政府債務残高の伸びを名目GDPの範囲内へ抑える方針を強調。これを受けて、ブランシャール氏は「最低限の目標」と評価しながらもわずかでもPB黒字化を目指す必要性を指摘。また、ハーバード大学のロゴフ教授は、債務残高の対GDP比を平時において緩やかに低下させるべきだと提言した。これらの意見は、高市政権が掲げる積極財政政策に慎重な課題を投げかける内容となった。

現状では、日本の財政運営は債務残高の規模やPB目標撤回により、深刻な課題に直面している。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」は、現状の財政規律の緩和に至りかねない危機を孕む。
ブランシャール氏の指摘通り、「最低限の目標」に留まる数値の設定は、財政健全化の本質を逸脱する可能性がある。問題の根底には、長年にわたる日本の膨張的な債務政策がある。「経済成長を支える積極財政」との名の下に、結果的には次世代への深刻な負担を先送りしてきた。
解決策として、まず政府はPB黒字化の明確なロードマップを策定すべきである。次に国民への財政状況の透明性を徹底することで、信頼回復を図る。そして最後に、新規債務発行抑制に努めつつ、長期的に持続可能な財政政策を構築するべきだ。
この議論は、日本が高齢化や社会保障費増加など喫緊の課題を前に、いかに次世代に責任ある経済の土台を築くかを問う問題である。「積極財政」という言葉が軽々しい選挙公約に留まることなく、誠実な成果に繋がることが求められている。
ネットからのコメント
1、「責任ある積極財政」への海外経済学者の注文は日本だけが特別扱いではないという当たり前の現実を突きつけただけでPB黒字を多少は視野にと指摘したのは財政拡張そのものを否定しているわけではないと思う高すぎる債務残高を放置したままの無制限積極財政は持続性がないという基本原則を確認しただけじゃないかなぁアクセル踏むにしても、ブレーキの位置くらいは把握しろ的な穏当なメッセージ海外から釘を刺されてしまうあたり日本の財政が願望先行になっているかを示されてると思う
2、ベッセント氏はアメリカの債務問題について次のように語っている。今年、米国債の利払い費用は1.1兆ドルになる。防衛費を超えている。財政赤字は国防の問題だ。赤字が増え続ければ国防に問題が生じる。困難が生じたときに負債を増やせるかどうかがアメリカにとって重要だ。財政赤字は減らさなければならない。そうでなければ危機のときに動けなくなる
3、記事を見ると、「責任ある積極財政」という看板に対して、中身が追いついていない印象が強い。海外の著名学者を招いて議論しているものの、出てきている指摘はどれも比較的オーソドックスで、むしろ財政運営に対する慎重論が目立っている。特にPB目標の見直しについても、柔軟性を持たせたというより、単にハードルを下げただけに見えかねない。そのうえで「債務残高の伸びをGDP内に収める」と言っても、すでに高水準にある現状を踏まえれば、それだけで信認が得られるほど甘い話ではないはずだ。結果として、外部の権威を借りて政策の正当性を補強しようとしているようにも見えるが、肝心の整合性や具体性は依然として曖昧なまま。
方向性よりも、その実効性への疑問の方が強く残る内容だった。
4、そもそも、これまでも、国が民間の成長分野に金だけだしてれば、こんな滅茶苦茶なバランスシート(借金づけ)にはなっていなかった。投資が始まるとどんどん外郭団体が増殖し投資に回る真水部分が減るから、効果に見合わない投資となり財政が悪化する。一番大事なことは、政官がもっと誠実になること。税金使い放題の意識が変わらないようじゃ、「責任ある」という言葉が名ばかりとなる。積極財政が緊縮財政かという政策の問題じゃなく、政策を執行する「人の問題」なのだと私は思いますが。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/58f5531d5a197b16fc1293b4c50066f43bb5b4c3,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]