西九州新幹線の開業によって、並行在来線の特急が減便されることが問題となっています。JR九州は、2024年3月14日のダイヤ改正で、長崎本線の博多-肥前鹿島間を走る「特急かささぎ」の運行を、現在の14本から10本に減便すると発表しました。この決定に対し、沿線自治体や佐賀県は本数の維持を要望していましたが無視され、さらなる減便が決定された佐賀県知事は報道陣に対し「丁寧に議論しないと“こんなはずでは”が起こる証拠だ」と述べました。
また、新幹線長崎ルートの議論に慎重な姿勢を強調しています。

鉄道インフラは地域社会の生命線です。この特急減便に対する佐賀県知事の懸念はもっともであり、現行の決定は公共交通の使命を無視したものといえます。まず第一に、地域住民や自治体との透明なコミュニケーションを確立し、公共のニーズを十分に吸い上げるべきです。第二に、在来線と新幹線双方のメリットを最大化するための柔軟な運行計画の再検討が必要です。第三に、経済性だけでなく、地域社会に与える影響を重視する政策決定プロセスを強化すべきです。新幹線開業が進んでも、在来線が衰退しては本末転倒です。公共の利益を守ることは、企業の利潤を超えて本来あるべき価値観であり、真に地域に貢献する交通政策が求められます。
ネットからのコメント
1、佐賀県の試算では全線開通の県の負担金は1400億円最近の建設費高騰でさらに増える可能性が高い税収が1000億円程度の佐賀にそこまで負担するほどのメリットがあるのかと言えば多くの人が疑問を持つのは当然今回のように開通後に佐賀県の要望を聞いてもらえないことも普通にあるでしょう開通すれば佐賀はただの通過駅となり在来線は減らされ過疎化がさらに進むだけという未来見えますね
2、北陸新幹線も西九州新幹線も「どこを通せば人の流れと街が良くなるか」という視点が、最初から欠けている。新幹線ありきで話が進み、都市デザイナーや環境プランナー、モビリティ設計の専門家が十分に関与しないまま、結果として在来線が減便され、地域の足が静かに削られていく。佐賀県知事の「こんなはずではなかった」という言葉は、まさにその帰結でしょう。欧州では高速鉄道計画の初期段階から、高速と在来線、バス、街の動線を一体で設計します。だから「新幹線ができたら在来線が不便になる」という事態を極力避けています。新幹線は目的ではなく手段。地域交通を犠牲にする前提では、人の流れも街の活力も生まれません。今こそ「路線」ではなく「使われ方」から設計し直すべきだと思います。「環境・アクセス・都市デザイン」を統合して考える人が必要です。
3、JR九州のニュースリリース見ましたが、かささぎが減った分をリレーかもめ増便に回していただきありがたいです。西九州新幹線やリレー特急は時間帯によっては増発しないと厳しいと思ってましたので。
減便する肥前鹿島から江北については普通の増発で利便性を減らさず、むしろ地元からは喜ばれるはずです。
4、「新幹線が来れば地方も活性化する」と考える人がいるのは知っているが、実態として在来線切り捨て地方へ丸投げも起こり、結局はストロー現象で東京へ過度の集中が加速している。在来線の改良・高速化のスーパー特急方式(中速鉄道?)が望ましい。そもそも長崎ルートにフル規格の新幹線が必要とは思えない、佐賀の同意が得られないままフル規格を部分的に造った事が問題でしょう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ac076cf42252357ed54e0b07823e73858e9c4073,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]