"娘の遺した手紙" 第4話
2は美緒の遺が置かれていたテーブルでシャンパンをけた。
「保険、いつ入るの?」
「今、続きをしてくる。3,000万円はりるはずだ」
「約束のバッグ、買ってくれる?」
「好きなものを買えばいい。残りは俺たちの息子の教育資にする」
賢治の声に、美緒を失った父親のしみはなかった。
彼にとって娘のは、邪魔な妻を捨て、と暮らすためのきっかけであり、まとまったをに入れる会でしかなかった。
午11、2は都内の命保険会社を訪れた。
応接へ案内された賢治は、禁煙表示があるにもかかわらず煙を取りした。真美に止められると、「俺は3,000万円をかす客だ」と嫌に吐き捨てた。
やがて扉がき、支と契約調査部の担当者が入ってきた。
そのろから、黒いスーツを着た私が姿を見せる。
賢治は子からちがった。
「お、何でここにいる?」
私は返事をせず、向かい側の席へ座った。夜に髪をえ、喪ではない黒いスーツへ着替えただけで、賢治は別を見るような顔をしていた。
「保険を分けろって泣きつきに来たのか?」
真美も勝ち誇った笑みを浮かべた。
「もう賢治さんにしがみつかないでください。賢治さんは私と、しいを始めるんです」
「美緒のことも、もう忘れればいい」と真美が続けた瞬、部の空気が変わった。
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娘の最期にち会った護師が、母親へ向かってにする言葉ではない。
「娘を忘れろというのですか?」
私が尋ねると、真美は瞬だけ目を逸らした。
「そういうじゃなくて、いつまでもしんでいても仕方ないということです」
「美緒がくなって、まだ4です」
「だから何だよ」
賢治が机を叩いた。
「んだより、きている俺たちの活が事だろ。おみたいな無能な女に、3,000万円を扱えるわけがない」
賢治が私の肩へを伸ばす。
そのに、警備担当者がへ入った。
「お客様、お静かに願います」
「何なんだよ。これは俺の庭の問題だぞ」
支が類をいた。
「佐藤賢治様。本お越しいただいたのは、保険をお支払いするためではありません。契約内容の確認と、正申請の疑いについてご説いただくためです」
賢治の表が止まった。
「正?」
「追加された保障契約について、美緒様の病歴が告されていません。また、親権者同欄に記載された陽子様の署名が、ご本の跡と致しない能性があります」
「妻なんだから、俺が代わりにいても問題ないだろ」
「問題があります」
契約調査担当者が即答した。
「被保険者が未成のでも、必な告と同を省略することはできません。本契約については、支払いを保留し、調査を継続します」
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「ふざけるな! 保険料は払っていたんだぞ」
「直の保険料についても、活費座から無断で引き落とされた能性があり、陽子様から照会を受けています」
賢治は私を睨んだ。
「おが余計なことを言ったのか」
「美緒が命をかけて残したものを、あなたと真美さんの遊びにはさせません」
「誰に向かって偉そうにを利いてるんだ!」
賢治はちがり、私へ詰め寄った。
「おは卒で、俺がいなければきていけない女だろ。昨夜、追いされたばかりなのに、もう保険を狙って現れたのか」
私は鞄から1通の類を取りし、テーブルへ置いた。
賢治が会社の資を流した経をまとめた資料だった。
「それは何だ?」
「あなたが架空の注先を使い、勤務先からをかしていた記録です」
賢治の顔から笑みが消えた。
「でたらめだ」
「真美さん名義の会社へ、3で4,800万円。そこからの購入費や賃、ブランド品の代が支払われています」
真美が青ざめた。
「私はらない。賢治さんが、税のために名を貸してほしいって……」
「黙れ!」
賢治は類を掴み、そので引き裂いた。片が絨毯へ散らばる。
「切れなんか、いくらでも作れる。おに会社のの流れなんか分かるわけがないだろ」
「今破ったものは、確認用の写しです」
「うるさい!」
追い詰められた賢治は、娘まで侮辱し始めた。
「美緒が病気になったのも、おの育て方が悪かったからだ。おの貧乏くさい血のせいじゃないのか」
胸の奥が激しく痛んだ。