"残飯の花嫁" 第6話
女性の親戚は霞の着替えや活用品を揃えた。
の従妹、奈々は悔しそうに拳を握った。
「霞お姉ちゃんが結婚した、私もあんな夫婦になりたいってったのに」
「から見えるものが全部ではないんだよ」
祖父は奈々へ言った。
「だから、おかしいとったに声をげられる族でいなければならない」
親戚が集まった理由は、威圧するためだけではない。
霞が失った「方がいる」という覚を取り戻させるためでもあった。
夜遅く、警察から連絡が入った。
孝志と悦子が私のマンションへ来て、入で騒いでいるという。管理が通報し、警察官が事を聞いていた。
孝志は、妻を迎えに来ただけだと主張した。
しかし携帯話には、霞を脅すようなメッセージが残っている。警察官から接触しないよう警告され、2はそのをれた。
祖父は話を切った、浦へ向き直った。
「向こうは、自分たちのしたことが悪いとっていない」
「そのようですね」
「面だけ送っても、霞を取り戻せるとい続けるだろう」
祖父はしばらく考えた。
「1度だけ、相ので話をしよう。霞がどれだけくのに守られているか、向こうの族にも見せる必がある」
浦は条件をつけた。
暴力なを取らないこと。会話はすべて録音すること。霞が途で苦しくなったら、すぐに帰ること。
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そして、親族全員がへがり込むのではなく、代表者だけが交渉し、残りは敷で待すること。
祖父は承した。
ところが翌朝、霞が自分もくと言いした。
「かなくていいんだよ」
祖母が止めたが、霞は首を振った。
「私、自分ので婚すると言いたい。逃げたままだと、またいつか連れ戻される気がするから」
祖父は孫娘の顔をく見つめた。
「怖くなったら、途でも帰る。それを約束できるか」
「うん」
こうして私たちは、霞が半閉じ込められていたへ向かうことになった。
森本へ向かったのは、祖父母と私、霞、浦弁護士、そして親族の代表者5だった。
残りの親戚たちは、しれた公民館の駐で待した。万、義実側の親戚が集まって暴力な事態になれば、すぐに駆けつけられるようにするためだった。
数台ので連なってる途、霞は何度も指を握り直していた。
町へづくにつれ、顔が悪くなる。
「無理なら戻ろう」
私が声をかけると、霞は窓のを見たまま答えた。
「丈夫。もう1じゃないから」
の県から細いへ入ると、きな瓦根のが見えてきた。
の奥には広い庭と納があり、見すれば由緒ある旧のようだった。だが霞にとっては、逃げることさえ許されなかった所だ。
をりた瞬、姉のが止まった。
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私はを差しした。
霞はし迷った、そのを握った。
インターホンを押すと、孝志がてきた。
霞の姿を見るなり目を見き、すぐに嫌な顔へ変わった。
「お、今までどこに――」
祖父が歩へると、孝志は言葉を止めた。
「霞の祖父です。結婚式以来ですな」
「あ……おじいさん」
孝志は慌てて表を取り繕った。
「配していたんですよ。霞が急にをびして、族全員で捜していたんです」
「そうですか。それはご苦労でした」
祖父は穏やかに笑った。
「こちらも、話を聞いて変配しましてね。今は族で参りました」
孝志がのへ目を向ける。
公にまったから、親戚たちが次々とりてきた。その数を見て、孝志の顔が引きつった。
浦が名刺を差しした。
「川の代理、弁護士の浦です。本は霞さんの今についてお話に伺いました」
弁護士という言葉を聞くと、孝志はらかに揺した。
それでも今さら追い返せないとったのか、渋々玄関をけた。
のへ入ったのは、あらかじめ決めていた10だけだった。ほかの親族は、敷ので静かに待した。
廊を歩いていると、霞の呼吸が浅くなった。
壁際に布団叩きがてかけられている。
それを見た瞬、霞のがすくんだ。
「お姉ちゃん、へる?」
「丈夫」
霞は私のをく握った。
「最まで言うから」
座敷には、義母の悦子と義父の隆が待っていた。
悦子は勢の姿を見るなり、眉を吊りげた。