"嫌われた娘の五十八億円" 第6話
さらに、修と慎が黒崎のダミー会社を通じてっていた架空発注、横領、脱税の全伝票を、夜にで庫から取りし、マイクロフィルムとカメラで複写し続けていたのだ。
そして、真が歳を迎えた、あのの記録が現れた。
『平成()
真がの相談に来た。
「お父さん、私、業デザインの専学にきたい。将来はお父さんのの精密械を、世界で番美しくて使いやすいデザインにしてカタログを作りたいの」
真は、自分で何も徹夜して描きげたという、微細加作械の精密なデザイン画と操作パネルの設計図を差ししてきた。
図面を見た瞬、俺は息が止まるほどの衝撃を受けた。
旋盤を扱う職のの線、指先の疲労度、切りが散しないための全カバーの流線型構造――すべてが完璧に計算され、属へのいと使うへの慈しみに満ちあふれていた。
あいつは本物の才だ。
俺のような無骨な職の背を見て、こんなにも誇らしい才能をさせてくれていたのかと、胸がくなり、そので図面を抱きしめて泣きそうになった。
だが――その同じ、修と慎が黒崎の引きで、の武器密輸組織から億円に及ぶ違法銃器の密造ラインを内に増設する契約に勝に調印していたことが発覚した。
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は、いつ警察の制捜査が入って銃撃戦になってもおかしくない、極限の薬庫と化していた。
おをこの舟に、秒たりとも留まらせるわけにはいかない。
俺は真の目ので、その美しい図面を力任せに真っつに引き裂いた。
「ふざけるな! 女が気な図面を描くな! おのような役たずにかけるなど銭もない! にでも荷物をまとめててけ!」
真は絶望と憎悪に瞳を歪ませ、俺を睨みつけてをびしていった。
あいつの音がざかった、俺はに散らばった図面の破片を枚残らず拾い集め、震えるでセロハンテープで貼りわせた。
真、おが描いた図面は世界だ。
おの才能を、こんな汚れた町で終わらせてたまるか。
俺は翌、桐弁護士を通じて、真が自して学へ通うための学費と活費全額を、『都育英奨学財団』という架空の匿名基を装って、真の座へ毎万円ずつ振り込ませる契約を結んだ。
そして、俺は貼りわせた真の図面を抱え、ある決断をした。
この図面に使われている『流体制御ノズルの超微細スリット構造』のアイデアは、医療分野の臓バルブに転用できる。
俺は誰にもられぬよう、の試作を使って真の図面通りの極チタン製バルブを削りし、スイスの世界精密医療器メーカー『ノバルティス・インスツルメンツ』の発本部宛てに、特許願類とともに国際速達で送りつけた。
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発者の名義は、すべて『真』個として』
真の全に、鳥肌がった。
歳の、をびし、絶望のでアパートを探していた真のもとに、突如として届いた返済の奨学の案内。あの奇跡のような支援のおかげで、真はデザインを学び、自することができたのだ。
そして――。
『平成()
スイスのノバルティス社から、極秘の国際親が届いた。
真がデザインした臓バルブの極切削特許が、欧州および米国で正式に認され、世界の主医療関で標準採用されることが決定した。
数億円に及ぶ特許使用料(ロイヤリティ)が、ジュネーブの信託にある『真』名義のプライベート座へ直接入される仕組みが完成した。
現までに積みてられた総額は、本円にして約億円。
黒崎も、修も、慎も、こののを誰としてらない。
あいつらが精の庫から奪いっているのは、俺が図に帳簿で作りした赤字のと、暴力団の汚れた残飯に過ぎない。
真、億円はおの才能がみした、おの正当な報酬だ。
俺の遺産ではない。おが自分の力で勝ち取った、おののだ。