"6秒の着信" 第5話
3探しても見つからなかった物が、ついにつだけから戻ってきた。
族へ連絡した刑事は、発見所を説する際に言葉を選ばなければならなかった。排溝は2019の規模捜索区域かられていたわけではなく、救助隊が何度もき来した登のすぐくだったからである。いのへ入り込んでいれば目で発見できなかった能性は分にあったが、それでも「なぜあの見つからなかったのか」という疑問は残った。
さらに端末のデータには、捜査員たちを驚かせるものが残っていた。失踪当に撮された最の写真である。ファイルの撮刻は20191019午48分、つまり従来「最の姿」とされてきた午410分頃の監カメラ映像よりわずか2分だった。
写真にはジフンとアリンが2とも写っていた。ジフンは黒い登、アリンは赤いジャケットを着ており、背景には夕方のを浴びた葉と岩肌が見えている。2はカメラの方へ顔を向け、し疲れているようではあったものの、穏やかな笑顔を浮かべていた。
警察が最初に驚いたのは、別々のへ入ったはずの2が再び緒にいたことだった。分岐の経はだったものの、午48分には違いなく同じ所へ到着していたのである。つまり午3台の別は喧嘩や偶発な迷子ではなく、最初から再会する予定だった能性がくなった。
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次に問題になったのは、誰が写真を撮ったのかということだった。
自撮りでないことは専がほぼ即座に判断した。2とも腕を体の横へ自然にろしており、カメラは約5メートルれた位置から、2の目線よりわずかにい角度で構えられていた。タイマー撮の能性も検討されたが、推定された撮位置には端末を固定できる岩や構造物がなかった。
写真の構図にも、が撮した特徴があった。ジフンとアリンは央に配置され、その背の葉まできれいに画面へ収まっている。偶然置いた端末による撮より、カメラに慣れている誰かが「もうし寄って」「そこにって」と2をえて撮ったものに見えた。
写真に分析を依頼すると、別の点も指摘された。2の線は単にレンズを見ているものではなく、レンズのろにいるへ向ける線にかった。特にアリンの元は、よくらない相に撮を頼んだに見せる社交な笑顔に似ていた。
午48分、2のには第者がいた。
それにもかかわらず、2019の捜査で「2の写真を撮った」と名乗りた物は1もいなかった。監カメラにも、目撃証言にも、2としていた第者は記録されていない。写真を撮った直に2が失踪したことを考えれば、その物は単なる通りすがりではない能性がかった。
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そして復旧された端末には、写真以にい記録がもうつ残っていた。
撮から約1分。
午49分12秒、アリンの携帯話に、見らぬ番号から着信があった。
通話は、わずか6秒だった。
話番号は通常の携帯話回線ではなかった。通信会社へ照会すると、インターネット経由で発された期利用用の番号で、201910の約2週だけし、そのは使用止となっていた。契約者名として追える報はほとんど残されておらず、最初だけを見れば追跡を避けるために用された番号のようにも見えた。
ただし通信そのものが完全に消えるわけではなかった。サービス事業者の古いログと基局側の記録を組みわせた結果、午49分12秒の発信は岳周辺のモバイルデータ網からわれていることが判した。信号度や接続した基局を解析すると、発信端末は当アリンがいた所からおおむね40メートル以内にしていた能性がかった。
つまり話をかけた者は、くれた都にいたのではない。
写真を撮した物と、6秒の話をかけた物が同である能性が気にまった。
さらにアリンの端末には、自通話録音アプリが入っていた。仕事柄、取引先から話で伝えられた内容をから確認するため、彼女は数から着信を自保する設定を使っていた。