"家賃55万の置き土産" 第4話
と言ってくれたので、私は活費に必な分以のくを貯へ回していた。
ところが5ほどから、慎也の会社の業績が悪化した。
賞与は減り、基本にも調が入り、収は結婚当初の3分の2程度までがった。部という肩だけは残ったが、実際の収入はかなり厳しい状態になっていた。
それでも慎也は転職しなかった。
齢なもあるだろうし、勤めた会社で部までがったという自負もあったのだとう。
私は何も責めなかった。
代わりに計を引き受けた。
今では55万円の賃を私が払い、慎也が費や費などの活費を担当していた。薬剤師はパートでもが比較く、私は週5しっかり勤務していたうえ、それまで貯めてきた資もあったため何とか維持できていた。
ただし、いつまでも続けられる活ではない。
だから私は、将来に備えて無駄な費を減らしたかった。
義母には、この計事をらせていなかった。
慎也が「母さんには言わないでくれ」と頼んだからだ。
義母のでは今でも、息子は都の広いマンションで妻と母親を養う派な部だった。
そして私は。
その派な息子に養われながら。
薬局で遣い稼ぎをしている嫁。
そうわれていた。
義母と言い争った翌、私は自分から謝ろうと決めた。
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言っている内容は違っていないとっていたが、初孫を楽しみにしているへしたく聞こえたかもしれない。職にも事を話して30分ほどくがらせてもらい、帰りに義母の好きな菓子まで買った。
へ帰ると、義母はすでに卓へ座っていた。
「お母さん、昨は言い方がきつくなってしまって、すみませんでした」
私は袋をテーブルに置いてをげた。しかし義母は菓子にも私にも線を向けず、しばらく黙ったあと、たい声をした。
「ちょうどいいわ。私からも話があったの」
私は顔をげた。
そこで告げられたのが、冒の言葉だった。
里帰り産をに咲斗夫婦がこので暮らす。
だから私は必ない。
までにていくように。
さらに義母は、「子どもを産めないあなたに子育てを経験させてあげた」「慎也も別の女に気持ちが移っている」とまで言った。
私は混乱したままをた。
はもう暗くなり始めていたが、とても真っすぐ帰れる気分ではなかった。駅へ向かいながら慎也へ何度も話したものの、度もなかった。
仕方なく会社へかけた。
「藤崎慎也さんをお願いしたいのですが」
受付を経て部署へつないでもらうと、話にた男性はし戸惑った様子で答えた。
「藤崎部でしたら、今からまでお休みを取っていますが……」
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「張ではないんですか?」
「いえ。なくともこちらでは休暇扱いになっています」
私は礼を言って話を切った。
が止まった。
慎也は今朝、「3の張」と言ってをている。
会社には休暇届をしている。
義母の言葉が、気に現実を帯びた。
何かの違いかもしれない。
で旅しているのかもしれない。
友とかけている能性だってある。
いくらでも理由は考えられるのに、悪い像ばかりがへ浮かんだ。
気がつけば、昔よく通った駅裏の居酒のにっていた。
結婚してこのへ引っ越してきた頃、慎也と何度も来ただった。最はすっかりがのいていたが、簾も板も昔とほとんど変わっていない。
でへ戻るよりはいい。
そうってへ入った。
「いらっしゃい」
カウンターの向こうにいた将と目がった。彼は瞬だけ驚いたような顔をしたあと、「お久しぶりですね」とをげた。
「覚えてくださってたんですね」
「もちろんですよ。昔、ご主とよく来てましたから」
その言葉に、胸がし痛んだ。
私はビールと焼き鳥を頼み、スマートフォンをテーブルに置いた。画面が点灯すると、慎也と咲斗と私の3で撮った成式のの写真が表示された。
細の紺のスーツを着た咲斗。
その肩へを置く慎也。
しれてっている私。
あのは本当に嬉しかった。
族になれた気がしていた。
「、引っ越しか……」
さく呟き、スマートフォンで引っ越し会社を検索した。