"新郎が消えた結婚式" 第7話
その景を見た瞬、私はが止まりそうになった。
これを全部台無しにしてしまうのか。
「お兄ちゃん、本当にやめよう」
声で言った。
「私が帰れば済むから」
航太は首を横に振った。
「済まない」
式スタッフへ何かを伝え、マイクを借りた。
突然郎がへたため、会がざわめいた。
「すみません。しおよろしいでしょうか」
声が響く。
話していたたちが次々に航太を見る。
私の臓は激しく鳴っていた。
航太は度く息を吸った。
「先ほど控で、婦から私の妹に対してない言葉がありました」
会が静かになった。
「妹は、私にとって唯と言っていい切な族です」
航太は私の方を度見た。
「その妹に対して、毒親の連れ子だ、卒のクズだ、式には参列するなと言われました」
空気が凍りついた。
私は俯いた。
勢ので自分の過をられることが怖くなかったと言えば嘘になる。
しかし航太は、私を恥じる様子などしも見せなかった。
「妹は、親の借とは関係ありません。親が逃げたことにも責任はありません。を卒業できなかったことにも、本なりの事があります」
言言、はっきりと話した。
「私は、その妹を侮辱すると結婚することはできません」
誰も声をさなかった。
「変申し訳ありませんが、本の結婚式は止させていただきます」
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航太はくをげた。
次の瞬、会がきくざわめいた。
「え?」
「何があったの?」
「今の本当?」
さな声があちこちから聞こえてくる。
そこへ、恵理子さんが駆け込んできた。
ウェディングドレスの裾を持ちながら、顔には焦りが浮かんでいた。
「待って、航太さん!」
招待客の線が斉に集まる。
「ごめんなさい。言いすぎたわ」
涙を浮かべ、恵理子さんは航太へづいた。
「ちゃんと謝るから。もう度話しいましょう」
「話しうことはない」
「そんなこと言わないで」
「俺が番切にしている族を、おは平気で傷つけた」
「でも、結婚をやめるほどのことじゃ――」
「俺にとっては結婚をやめる理由になる」
兄の言葉に迷いはなかった。
「航太さんとの結婚を諦めるなんて無理よ」
「それは俺も同じ気持ちだとってたよ」
航太は静かに答えた。
「さっきまではな」
恵理子さんの顔が引きつった。
そのだった。
ろの席にいた男性がちがった。
着を持ち、へ向かう。
その隣にいたもった。
さらに別の席でもがいた。
1。
2。
3。
招待客たちが次々と席をれ始めた。
恵理子さんが目を見いた。
「え……何で?」
誰も答えない。
「待ってください」
恵理子さんは焦って会を見回した。
「皆さん、どこにくんですか?」
それでもはへ向かう。
「まだ、本当に式をやらないって決まったわけじゃ……」
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航太がたく言った。
「決めた」
「じゃあ、智さんも参列していいから!」
恵理子さんが突然私を見た。
「もう分かった。来てもいい。だからこれでいいでしょ?」
あまりにも勝な言い方に、わず乾いた笑いがた。
それを見た恵理子さんの眉が吊りがる。
「何笑ってるのよ」
その瞬、会のどこかから男性の声がした。
「族が参列できない結婚式って、おかしいですよね」
兄の会社の同僚らしいだった。
別の男性も頷いた。
「俺たち、2の幸せを祝いに来たんですよ。こういう形になるのは残だけど、航太が止するなら仕方ないといます」
さらに1がちがった。
「航太が妹さんの話をよくしてたの、ってます」
学代からの友らしい男性だった。
「妹さんのこと、本当に切にしてるんだなっていつもってました。だから今の話聞いたら、こっちも何とも言えないですよ」
私は驚いて航太を見た。
兄は昔から、周囲に私の話をしていたらしい。
恥ずかしい妹ではなく。
切な族として。
恵理子さん側の席からも、声ががった。
「恵理子」
女性がっていた。
「今の話、私も正直気分悪かった」
「え?」
恵理子さんの顔が張った。
「あなたまで何言ってるの?」
「私も再婚庭で育ったの」
女性は淡々と言った。
「親が再婚したってだけで『連れ子』とか『育ちが悪い』とか言われたら、普通に傷つくよ」
「あなたのは別でしょ」
「何が別なの?」
「だって――」
「庭環境でを差別する考え方自体がおかしいって言ってるの」