"22年目の母席" 第8話
「写真ですから」
京子は答えた。
麗子がし笑った。
で向かいった。
「私ね」
麗子が先にをいた。
「美緒の母親を取り戻せるとったんです」
京子は黙って聞いた。
「結婚するって聞いた、急に怖くなって。美緒が結婚して、そのうち子どもができて、私はこのままずっとみたいなままなんだって」
麗子は両をねた。
「だから会いたかった。謝りたかった。でも……」
最初に会った、美緒が自分を「麗子さん」と呼んだ。
そのことが像以に苦しかったという。
母親なのだから、いつか「お母さん」と呼んでもらえるかもしれない。
そんな期待も持った。
「200万円も?」
京子が聞いた。
麗子の顔が赤くなった。
「……はい」
「母親らしいことをしたかった?」
「はい」
京子はし息を吐いた。
「麗子さん」
「はい」
「母親って、だけやる役じゃないですよ」
麗子の目が揺れた。
京子は続けた。
「ベールをろす5分だけ母親をやっても、22は戻らないです」
い言葉だった。
麗子は反論しなかった。
「分かってます」
「分かってないといます」
京子は初めて、麗子に腹をてていることを隠さなかった。
「あなたは『度くらい母親らしいことをしたい』って言ったでしょう」
麗子が頷いた。
「私はその度を、何千回もやってきたんです」
朝起こす。
弁当を作る。
喧嘩する。
叱る。
を測る。
保護者会へく。
学費を払う。
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話を待つ。
帰りが遅ければ配する。
そして何より、
何も起きない普通のを緒に過ごす。
「なのに、結婚式のだけ来て、私より『本当』って言われたら、やっぱり腹がちます」
麗子の目から涙が落ちた。
京子もし声が震えた。
「私だって、美緒の本当の母親になりたかったですよ」
にした瞬、自分が番驚いた。
22、度も認めなかった気持ちだった。
産んでいない。
だから求めてはいけない。
そうっていた。
でも本当は。
美緒に「お母さん」と呼ばれるたび、
そうでありたいとっていた。
麗子が泣きながら言った。
「ごめんなさい」
京子は首を振った。
「私に謝って終わる話じゃないです」
「分かってます」
「美緒さんに決めてもらいましょう」
麗子はしばらく黙った。
「もし美緒が、あなたにベールダウンしてほしいって言ったら?」
京子は答えた。
「やります」
以なら、
「麗子さんに譲ります」
と言ったかもしれない。
今回は違った。
「私がやりたいから」
麗子はし驚き、それから頷いた。
「分かりました」
帰り際。
麗子は玄関で言った。
「200万円、返してもらおうといます」
京子は眉をげた。
「どうして?」
「私も、おで所を買おうとしてたんだとう」
「美緒さんと相談してください」
「はい」
麗子は靴を履いた。
「京子さん」
「何ですか」
「私、美緒に嫌われても、これから会ってもらえるなら会いたいです」
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京子は答えなかった。
それも美緒が決めることだった。
麗子が帰った夜。
美緒から話が来た。
「麗子さん、お母さんのった?」
「来たよ」
「何話したの?」
「本に聞いて」
「とも最そればっかり」
美緒はし苛った。
京子は笑わなかった。
「美緒」
「何?」
「私も個だけ聞いていい?」
「うん」
「あなた、本当にあの結婚式したい?」
話の向こうが静かになった。
「どういう?」
「今決めてる通りの結婚式」
美緒は答えなかった。
京子はそれ以聞かなかった。
「考えて」
通話を終えた。
。
美緒と達也は、浦から受け取る予定だった100万円を断った。
さらに、
麗子の200万円も返した。
そして420万円だった結婚式の見積もりを、
310万円まで減らした。
美緒たちが最初に削ったのは、追加の映像演だった。
次に価な装。
料理も段階げたが、量は減らさなかった。
お直しのドレスを着やめ、招待客も「親の付きい」で呼ぶ予定だったを数減らした。
静は当然った。
「どうして今になって勝なことをするの?」
美緒と達也が浦を訪ねた夜、静は声を荒らげた。
「親戚にもう話してあるのよ」
達也は答えた。
「僕たちの結婚式だから」
「だからって、親の顔もあるでしょう」
「その顔のために、美緒が自分の母親を変える必ある?」
静が黙った。
美緒は隣で聞いていた。
達也はこれまで、母親へく逆らうタイプではなかった。
だから京子も、静の見を達也も望んでいるのだとっていた。
実際には違った。
達也も迷っていた。