"22年目の母席" 第3話
で違えたのかもしれない。
本当の母親を呼んだ能性もある。
京子は何も言わず、ベッドの横へ戻った。
「ここにいるよ」
それだけ答えた。
翌朝から、美緒は京子を「お母さん」と呼ぶようになった。
誰も話しわなかった。
修平も理由を聞かなかった。
族というものは、ある類のように完成するのではなく、気づいたには呼び方が変わっているものなのだと、京子はその頃った。
麗子からは、最初の数だけ誕カードが届いた。
《美緒ちゃんへ》
《元気にしていますか》
《いつもっています》
美緒は返事をかなかった。
学6の、最のカードが届いた。
その、何も来なくなった。
京子は麗子を悪く言わなかった。
修平も言わなかった。
「会いたいなら、いつでも言ってね」
美緒が学になった頃、度だけ京子からそう言った。
美緒は宿題をしながら、
「別にいい」
と答えた。
「本当に?」
「だって、向こうが会いに来ないじゃん」
それ以、京子は何も言えなかった。
受験のには、京子が弁当を作った。
学へ学する、美緒が暮らしをしたいと言うと、修平は反対したが京子が説得した。
成式の振袖もで選んだ。
美緒が初めて失恋した夜には、コンビニでアイスをつ買い、で夜までべた。
それでも京子は、いつものどこかで線を引いていた。
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私は産んでいない。
この子には別の母親がいる。
だから独占してはいけない。
美緒がいつか麗子を探したいと言った、自分が邪魔になってはいけない。
その考えは、正しいとっていた。
修平が55歳で筋梗塞を起こし、突然くなった、美緒は25歳だった。
葬儀が終わった夜。
京子は初めて娘に聞いた。
「これから、どうする?」
美緒は目を赤くしていた。
「何が?」
「私たち」
修平がいなくなれば、京子と美緒をつなぐ直接の血縁はない。
美緒は数秒、京子の顔を見た。
それからった。
「何言ってるの?」
「だって」
「お父さんんだら、お母さんも私のお母さんじゃなくなるの?」
京子は答えられなかった。
美緒は泣きながら言った。
「勝に族やめないでよ」
その言葉を。
京子は5、度も忘れたことがなかった。
だから結婚の報告を受けた、自分の娘が嫁ぐのだとった。
まさかその結婚式で、
自分の方が族からされることになるとは考えもしなかった。
麗子から美緒へ連絡が来たのは、結婚式の半だった。
美緒は婚約が決まったあと、父方・母方双方の親族へ簡単な報告をしていた。麗子の妹である叔母にも連絡を入れ、その話が麗子へ伝わったらしい。
《結婚するって聞きました。おめでとう。もし迷惑でなければ、度会えませんか》
美緒はそのメッセージを、京子に見せなかった。
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曜の夕。
で皿を洗っているに突然言った。
「麗子さんから連絡来た」
京子はを止めた。
「そう」
「会いたいって」
「美緒は?」
「分かんない」
美緒は器を拭きながら俯いた。
「今さらってう。でも……回くらい会ってみたい気もする」
京子はすぐ答えた。
「会ったらいいよ」
美緒が顔をげた。
「いいの?」
「何で私に許取るの」
「お母さん、嫌じゃない?」
本当はし嫌だった。
怖かったのだとう。
麗子に会った美緒が何をじるのか。
自分のらない母娘の何かが、瞬でまれるのではないか。
それでも京子は笑った。
「会わないで悔するよりいいでしょう」
その言葉は本でもあった。
美緒は翌週、麗子と会った。
最初はだけだった。
帰宅は午9を過ぎた。
京子はテレビを見ていたが、内容はほとんど入ってこなかった。
玄関がく。
美緒が入ってくる。
「おかえり」
「ただいま」
「どうだった?」
「普通」
美緒はそう答えた。
けれど普通でないことは分かった。
顔が疲れていた。
「きれいなだった」
しばらくして美緒が言った。
「写真で覚えてたより、全然若く見えた」
「そう」
「泣いてた」
麗子は、美緒を置いていったことを謝ったという。
当付きっていた男性との活を選び、幼い娘まで背負う勇気がなかった。
婚しばらくは会いたいとっていた。
しかし修平に連絡するのが怖かった。
しい夫とのに子どももまれ、が経てば経つほど戻れなくなった。
「最だよねって、自分で言ってた」