"消えた託児代7万円" 第4話
と笑ったが、私はそので笑いながら、胸の奥だけが痛かった。
帰り、私はで歩きながら考え続けた。これまでじていた満を、自分がの狭いだからだとおうとしていたが、そうではなかった。自分のや労働を勝に使われて嫌だとじることは、たいことでもケチなことでもない。
むしろ私が何度も引き受け続けたことで、奈たちは「ゆいに頼めばやってくれる」と学んでしまったのかもしれない。私自が、断らないことでこの状況を固定していた部分もあるのだとった。
次に無理なお願いをされたら、きちんと断ろう。
そう決めた数に鳴ったのが、午5半のチャイムだった。
玄関で39度のクレアを抱える奈へ、私は初めてはっきり拒否した。「まず病院へ相談してください。旦さんとも連絡を取って、必なら病児保育なども確認してください。最初から私が休む提で連れてくるのは違います」と説した。
奈は「でも今だけなの」と繰り返したが、私は「私が今休めば、勤務先の同僚に全部負担がいきます。保育園で預かっている子どもたちだって、誰かにとって事な子どもです」と伝えた。普段、保護者には絶対にこんな言い方はしないが、今話している相は保護者ではなく、私の善を当然のように使い続けている親族だった。
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達夫は横から「そこまで言うことないだろ」とを挟んだ。私は彼を見て、「それならあなたが休んで」と返したが、やはり「俺は仕事がある」と答えるだけだった。
「私も仕事があります」
私がそう言った瞬、ようやく達夫はを閉じた。
結局、そのは子がクレアを見ることになった。私は予定通り勤し、仕事も何度かクレアの体調が気になったが、同に「初めからできるがいたのなら、なぜ毎回私だったのだろう」と考えずにはいられなかった。
答えは、夕方帰宅したに待っていた。
帰宅して玄関をけると、リビングに達夫と子が並んで座っていた。ともこちらを見た瞬に会話を止めたので、私が帰るのを待っていたことはすぐに分かった。朝の件について話しうつもりなのだろうとい、私はコートを脱いでからリビングへ入った。
「ゆい、今朝のことなんだけどさ。ちょっと言い過ぎだったんじゃないか?」
達夫は私が座るから話し始めた。奈の娘がをしていたことや、私がここ数かほとんど世話を担っていたことではなく、まず問題にされたのは、私の言い方だった。
「何が言い過ぎなの?」
私が尋ねると、達夫は「奈だって必だっただろ。もうし優しく言ってやれたとうんだよ」と答えた。子も横から「クレアちゃんがかわいそうだったし、奈も仕事で変なのよ」
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と続けた。
私は鞄を子の横へ置き、の顔を順番に見た。「私も仕事があります。毎仕事を終えて帰ってきてからクレアちゃんを呂に入れて、寝かしつけて、泊まれば夜泣きにも起きていました。それを何かもやってきた私に対して、は度でも丈夫かと聞きましたか」と尋ねた。
達夫は線を逸らした。子は「でも、ゆいちゃんは慣れているから」と言ったが、その言葉こそが私の満のだった。
「慣れているから無料で何でもやれるとっているんですよね」
私はできるだけにならないように声をえた。「では今、クレアちゃんを私が預かる、13000円いただきます。夜や宿泊のは別料にしますし、私が仕事を休まなければならないなら、そのの与分も補償してください」と伝えた。
とも、しばらく言葉を失った。
「族から取るのかよ」
ようやく達夫が言った。
「族なら無料で働かせてもいいの?」
私がすぐに返すと、達夫はまた黙った。
子は「族は助けうものでしょう」と言った。私はその言葉を待っていたような気がした。
「助けいというのは、助ける側と助けられる側が固定されていない関係のことだといます。私は奈さんを何回も助けましたが、奈さんが私のために何かしてくれたことはありますか? 達夫も、お義母さんも、私が疲れているに代わってくれましたか?」