"23回拒まれた元部長" 第4話
それでも加藤は、困った徒を諭す教師のような表を浮かべた。「さんはし頑固ですね。せっかく親切で言っているのに、そうやってを張るから達しないんですよ」と、今度はの性格にまで踏み込んだ。自分の指導を拒むことが、いつのにかの欠点の証にすり替わっていた。
「嫌なら最初から謙虚に言えばいいんですよ。に教わるは、素直さも事ですからね」
加藤はそう言い残して自分の席へ戻った。の画面には、彼女が作っていたものとはまるで違うレイアウトが残り、元に戻すためにさらにを使うことになった。周囲の参加者は何も言わなかったが、そのを境に、加藤がづいてくると画面を閉じたり、席をってみ物を取りにったりするが増えた。
加藤はその変化を正しく受け取らなかった。が席をれれば「僕に任せてくれた」、黙って聞けば「納得している」、苦笑いをすれば「照れている」と解釈した。相の表や言葉をそのまま受け止めるのではなく、自分が傷つかないへ加してから理解する癖が、本も気づかないところで完成していた。
「今は急いでいるので」と断られれば、「で点だけ教えます」と答えた。「画で勉しているので」と言われれば、「独学は危険です」
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と否定し、「で集したい」と言われると、「集できないのは基本が分かっていないからです」と説教を始める。断るために差しされた理由はすべて、加藤にとって指導を続けるための材料へ変わった。
サークル代表のは、次第に参加者の減を気にし始めた。く通っていた女性が「最ちょっと疲れるので」と辞め、別の男性も「でやることにします」と来なくなった。表向きは誰も加藤の名をさなかったが、には原因が分かっていた。
方の加藤は、自作のノートへしい項目をき加えていた。「初者は自信がないため、最初は指導を拒むことがある。そこで引いてはいけない」。彼のでは、相の拒絶そのものが「よりく導く必がある証拠」へ変わっていた。
その頃、佐藤も同じ構造に巻き込まれていた。週末のゴルフ練習へくたび、加藤は打席を探してづいてきた。佐藤が受付でい番号を選んでも、しばらくするとろから「今は肩がいていますね」という声が聞こえる。
1度なら偶然で済んだ。3度目からはになり、5度目を超える頃には、佐藤は練習へ向かうのでさえ「今は来ていないといい」と考えるようになっていた。趣の所なのに、そこへくから誰かのを警戒している自分に気づき、佐藤は初めて本気で腹をてた。
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11に入ると、佐藤にとってゴルフは単なる趣ではなくなった。会社の取引先との懇親コンペが翌週に予定され、佐藤は幹事として参加することになっていた。さを競うではないものの、取引先の役員も複数参加するため、最限落ち着いたプレーをしたいと考え、仕事帰りにもの練習をねていた。
曜の朝、佐藤はいつもよりいに練習へき、最も端にい打席を選んだ。の週に撮った画を確認し、肩が突っ込まないようにだけ識して数球打つと、ようやく自分らしい覚が戻り始めた。ところが10分ほどした頃、背から「コンペなのに、その打ち方ではまずいですよ」という声がした。
振り返らなくても誰か分かった。加藤は自分の打席を取っている様子もなく、佐藤のバッグを覗き込むようにっていた。佐藤が「今は本当に集したいので」と言うより先に、加藤はバッグから7番アイアンを抜き取り、勝に素振りを始めた。
「このクラブ、あなたにはしいかもしれませんね。クラブのさをじるには、こうやって――」
「勝に触らないでください」
佐藤の声が、った以にきく響いた。周囲の打席にいた何かがこちらを振り向き、加藤も瞬だけ目を丸くした。佐藤はクラブを奪い返し、バッグへ戻すと、これまで抑えていたを隠さずに相を見た。
「何度も言っていますよね。僕はで練習したいんです。