"部外者会長の逆襲" 第3話
数分まで自分の柄にしていたが、私が名乗りた瞬に「チームの成果」と言い始めた。
そののノートには、いつもよりくいた。
作成ファイル名。更刻。共フォルダの履歴。獅倉が発言した刻。そこにいた社員の名。
努力を軽く扱われるより、そのものを消される方がずっと怖い。
私には、それをっていた理由がもうつあった。
会社の誰もらないところで、私は別の会社の経営にも関わっていたからだ。
正確には、企業向けセキュリティサービスを掛ける「レイヴン・セキュリティホールディングス」の株主であり、非常勤会を務めている。創業者だった母方の祖父から株式を引き継ぎ、経営そのものはプロの社と役員陣に任せていた。
私は広告の仕事を辞めなかった。
祖父の会社に入れば、最初から「会の孫」として扱われる。それが嫌で、自分の力で別の会社へ入り、社会として働くことを選んだ。
もちろん副業申請も、役員兼務の届けも会社へ正式に提している。ただ、業務必のない社員へ自分から話したことがないだけだった。
だから獅倉も戸塚もらなかった。
私が仕事を押し付けられて残業している夜、別の会社では役員会資料に「会確認済み」という文字が入っていることを。
航平との結婚を会社へ報告した、周囲は驚きながらも祝福してくれた。
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私たちはそれまでどおり仕事では「井さん」「国枝さん」と呼びい、昼休みも毎緒に過ごすようなことはしなかった。
ところが獅倉だけは、夫婦で同じ部署にいることをしい攻撃材料として使い始めた。
「夫婦で同じ会社って、やりにくくない?」
朝礼、わざわざ周囲に聞こえる声で言われたことがある。
「別に問題はありません」
「でも、で会社の話するんだろ? 司としては気を使うよなあ」
「会社の密を庭へ持ち込むことはありません」
「いやいや、そういうじゃなくて。周りがどうじるかって話」
獅倉が使う「周り」という言葉は便利だった。自分が嫌だとっていることを、まるで部署全体の見であるかのように言い換えられる。
航平が納期確認のため私の席へ来れば、「婚は仲いいねえ」と笑う。私が営業資料を渡せば、「夫婦で仕事回してるように見えるから気をつけて」と言う。
ある、さすがに航平が言った。
「課、今のは業務確認です」
「分かってるよ。そんな向きになるなって」
「必な連携まで私な会話みたいに扱われると困ります」
獅倉は苦笑した。
「ほら、夫婦だとこうなるんだよ。内の話になると急に敏になる」
その瞬、私は理解した。
何を言っても、獅倉にとって都のいい説へ変換されるのだ。黙れば「図だから黙った」
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、反論すれば「夫婦だから」。
戸塚も徐々に獅倉へ同調するようになった。
「先輩って真面目すぎて損してますよね」
コピーので、突然そう言われた。
「どういう?」
「課にそんなに言い返さなくても、もうちょっとうまくやればいいのにって。げある言い方とかあるじゃないですか」
私は類をそろえながら答えた。
「必なことを確認しているだけだから」
「でも評価するの、課ですよ?」
戸塚は笑った。
「私なら、課にがられる方を選びます」
冗談ではなかった。
彼女は本当に、仕事の内容より誰に好かれるかを優先していた。
それからもなく、休憩のを通りかかった私は、自分の話し方を真似する戸塚の声を聞いた。
「『確認済みです。対応お願いします』って、今も言ってましたよ」
しい声を作り、私の調を真似している。
獅倉が笑った。
「分かる。装も毎かっちりしてるし、若いのにお局みたいだよな」
「私、られないように気をつけます」
の笑い声が聞こえた。
私は扉をけなかった。
代わりに、そのをれてノートへをいた。
りはあった。
けれど、それ以に疑問があった。
戸塚は本当に、単に獅倉のお気に入りというだけなのだろうか。
営業経験のないなのに、社向け提案の共フォルダへ必以にアクセスしている。
獅倉の代理だと言って、通常なら課クラスしか扱わない顧客資料を取りに来ることもあった。