"200円の家族" 第3話
とさく言った。
その言葉を聞いて、翔太は胸の奥に妙な違を覚えた。
だがとして認識するに、いつものように状況を理する。
所持300円。
居なし。
5歳児同伴。
夜の滞。
翌週から仕事始予定。
政支援へつながるまでのな居所が必。
結論はた。
「野宿は理ではありません」
美咲が顔をげた。
「特に5歳の子供を連れて夜をで過ごすことは、全面、健康面の両方から適切です」
「でも……」
「私のアパートには予備の布団があります」
翔太は淡々と続けた。
「今夜、な避難所として使ってください」
美咲は目をきく見いた。
「そんな、できません。今初めて会った方のに、子供まで連れて……」
それは当然の反応だった。
翔太はし考え、自分なりに相をさせる材料を並べた。
「私は法学部の学です。来以、司法試験を受ける予定です」
「それは……」
「今ここで犯罪為をうことは、自分の将来に対する損失が極めてきい。理性がありません」
美咲は呆気に取られたように翔太を見つめた。
「それに、子供が活困窮状態にあると分かった以、適切な支援につなげる必があります。今夜だけでも全な所を確保する方が理です」
言っている内容自体は正しいのかもしれない。
しかし、普通のならもっと別の言い方をするだろう。
広告
美咲は困惑しながらも、隣の桜を見た。
いで刻みに震えている娘。
やがて決したようにをげた。
「では……今だけ、お言葉に甘えさせていただいてもいいでしょうか」
翔太は無言で頷いた。
3はアパートへ向かって歩き始めた。
美咲は桜のをく握り、翔太からし距を空けていた。助けてもらったとはいえ、見らぬ男性に対する警戒は残っている。
しばらく歩いたところで、美咲が慮がちに声をかけた。
「あの……まだお名を聞いていませんでした」
「翔太です」
「さん。本当に、ありがとうございます」
翔太は返事をしなかった。
ろでは桜が何度も彼の背を見ていた。
アパートに着くと、翔太は押し入れから予備の布団をした。
以、学の友が泊まる能性を考え買ったものだったが、実際に誰かが泊まったことは度もない。
「ここを使ってください」
「ありがとうございます」
「シャワーも自由に使ってください。タオルは洗面所にあります」
美咲の目がし潤んだ。
「本当に、何とお礼を言ったらいいのか……」
「お礼はです。な支援として必だと判断しただけです」
翔太はそう答え、蔵庫をいた。
にはみ物とコンビニ弁当しかない。
夕は桜がファミレスでカレーをべたとしても、美咲はほとんど何もにしていないようだった。
広告
「事も必ですね」
翔太が呟くと、美咲が慌てて首を振った。
「そこまでしていただかなくて丈夫です」
「事を抜くのは健康非効率です」
「でも……」
翔太自、料理などほとんどできなかった。
5から誰かのために事を作った記憶もない。
美咲が蔵庫のを覗き込み、しだけ笑った。
「よかったら、私が作りましょうか。材料があればですけど」
翔太は蔵庫をけたまま固まった。
材料と呼べるものはほとんどない。
「くにスーパーはありますか?」
「徒歩3分です」
美咲は桜を見る。
「じゃあ、しだけ買ってきます」
翔太は財布から5000円札を取りした。
「これで必なものを買ってください」
「そんな、これ以は」
「材の購入は必経費です」
また同じ言葉だった。
美咲は困ったように笑い、それでも最には5000円を受け取った。
「必ず、使った分は返します」
親子が買い物へた。
翔太は1になった部で机へ座った。
いつものように法全をいたものの、今は民法ではなく、活困窮者支援や児童福祉に関する制度を調べ始めた。
必になりそうな相談窓。
母子庭への支援。
居確保に関する制度。
婚続き。
養育費請求。
ノートへ1つずつきしていく。
これは理なだ。
困っているが目のにいるのだから、問題解決の方法を調べているだけだ。
翔太はそう考えていた。
しかし自分でも気づかないうちに、ノートにはいつもの試験勉より細かな文字で、何ページにもわたって報がき込まれていた。